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県高校総体 バスケットボール男子 柳ケ浦が3連覇達成 進化する王者 【大分県】

県高校総体 バスケットボール男子 柳ケ浦が3連覇達成 進化する王者 【大分県】

大分県高校総体 バスケットボール
6月1日 ダイハツ九州アリーナ
男子決勝リーグ最終戦
柳ケ浦88(20―22、19―14、25―12、24―20)68別府溝部学園

 王者の底力だった。最大10点差を追う展開でも、柳ケ浦のベンチに焦りはなかった。決勝リーグ最終戦。ともに2勝で並ぶ別府溝部学園との大一番を88ー68で制し、県高校総体3連覇を達成した。

 前半は苦しかった。別府溝部学園の勢いに押され、守備のズレを突かれる。シュートも単発に終わり、流れをつかめない。それでも中村誠監督は「負けることはないと思っていた」と振り返る。理由は明確だった。エースのファデラ・ママドゥ(3年)の存在である。

 中村監督は第1クオーター(Q)で、あえてママドゥの出場時間を抑えた。もう一人の留学生アン・イスマエル(2年)を育てるためだ。「経験を積ませたかった。(第1Qは)イーブンでいければいいと思っていた」。実際、2点差で耐えた展開は想定内だった。そして、勝負どころで主役が仕事をやってのける。第2Q終了間際、ママドゥが豪快なダンクを叩き込み36―36の同点。直後には桃宇航大(2年)が3点シュートを沈め、一気に空気を引き寄せた。

ダンクを叩き込むママドゥ

 後半は柳ケ浦の超攻撃的バスケットが牙をむく。ママドゥのアリウープで会場を沸かせると、兼城歩睦(2年)が連続3点シュート。交代で入った2年生たちも流れを加速させた。中村監督は「特に第2、第3Qは、交代したタイミングで点数が伸びた」と振り返る。

 だが、この勝利は単純な個の力だけではない。ベンチの熱量、献身性、そして3年生の支えが、王者を形作っていた。中村監督は春先、通院や入院でチームを離れる時期があった。その間、支柱となったのが3年生たちだった。「山崎瑛介もそうだし、久木原ケリー健志もまだけがでプレーできないのに、誰よりも声を出してくれる」。コート外の役割まで引き受けた最上級生たちが、チームを崩さなかった。

 中でも長期離脱から戻ってきたキャプテン古閑蓮(3年)の存在は大きい。昨年11月に椎間板ヘルニアと診断され、プレーと休養を繰り返してきた。「最初は試合の流れをつかむのに時間がかかった。でも、やっぱり試合は楽しかった」。その言葉には、苦しんだ時間の重みがにじんでいた。前半に10点差をつけられた場面でも、古閑は冷静だった。「自分たちのミスから崩れた。でも後半は自分たちのペースを作れた。あの形なら全国でも戦える」。キャプテンの視線は、すでに全国へ向いている。

超攻撃バスケを目指す柳ケ浦

 今年の柳ケ浦は「超攻撃的」を掲げる。桃宇のドライブ、外角陣の3点シュート、ママドゥとイスマエルの高さ。多彩な武器を持ちながら、中村監督は「まだボールプッシュが遅い。もっと自分で打っていい」と、なお成長を求める。

 次なる舞台は九州大会、全国高校総体、そして全国トップが集うU18日清食品トップリーグだ。古閑は言う。「目標得点は100点。今年はもっと走って、もっと面白いバスケットをやりたい」。3連覇は通過点に過ぎない。柳ケ浦は今、全国基準へと歩みを進めている。


(柚野真也)

大会結果