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九州大会 バスケットボール男子 柳ケ浦 準優勝以上の大きな収穫 【大分県】

九州大会 バスケットボール男子 柳ケ浦 準優勝以上の大きな収穫 【大分県】

全九州高校体育大会 
6月21〜22日 SASAプラザ(佐賀県)
バスケットボール男子
1回戦 柳ケ浦74―66長崎工業
2回戦 柳ケ浦83―74佐賀東
準決勝 55―51福岡第一
決勝  52―85福大大濠(福岡)

 結果は昨年と同じ準優勝。しかし、その中身は大きく異なっていた。バスケットボール男子の全九州高校体育大会で柳ケ浦は準決勝で福岡第一を55―51で撃破し、決勝へ駒を進めた。最後は福大大濠(福岡)に52―85で敗れたものの、全国屈指の二強と同日に公式戦で対戦した経験は、インターハイ(全国高校総体)、そしてウインターカップ(全国高校選手権大会)へ向けた確かな財産となった。中村誠監督は「一番の収穫は福岡第一を倒して決勝へ進めたこと。午前に福岡第一、午後に大濠と公式戦で戦える機会は全国的にもほとんどない。本当に大きな経験になった」と点差以上に得たものの大きさを強調した。

 決勝は30点を超える差がついた。しかし、柳ケ浦にとって、この一戦は勝敗だけを追い求めた試合ではなかった。県予選から続けてきた起用法を試し、大濠の戦力や戦術を分析する「データ収集」の意味合いも強かった。相手は主力を投入し、柳ケ浦はけが人を抱えながら戦う。その条件下で、自分たちがどこまで通用し、何が足りないのかを見極めることが最大のテーマだった。

 実際に主力は万全ではなかった。久木原ケリー健志、山崎瑛介、川崎斗夢が離脱し、古閑蓮も本調子ではない。3年生でコンディションが整っていたのはファデラ・ママドゥと天野大空郎だけ。ベンチメンバー15人全員を積極的に起用しながら、1回戦は8点差、2回戦は9点差、準決勝は4点差と競り合いを勝ち切った。「今いるメンバーだけでもインテンシティ高く戦えた。簡単には負けないチームになってきている」。中村監督の言葉には、選手層の厚みへの手応えがにじむ。

昨年に続き九州大会で準優勝した柳ケ浦

 その中で、中村監督の視線はすでに次の舞台へ向いている。けが人はインターハイには間に合わず、本当の完成形はウインターカップ前後になる見込みだ。それでもインターハイは、学校史上初となるベスト8到達を狙う重要な挑戦となる。そのために中村監督が最優先するのは「練習量」ではなく「コンディション管理」である。「ここまで来たら、どれだけいい状態、いいマインドで大会に入れるか。それをつくるのが私の仕事」。けがを防ぐため全体練習は週1回程度まで減らし、ウエートトレーニングやケアを重視する異例の調整を続ける。詰め込むより休ませる。その決断は全国で勝つための逆算でもある。

 九州大会後のミーティングでは、チームが掲げる「超攻撃型」の原点も改めて確認した。「100点を目指して95点なら勝ちに近づく。50点しか出せなければ大濠戦のような結果になる。目指す基準だけは下げない」。けが人が戻っても簡単に定位置を渡さない。今いる選手が競争を生み出し、チーム全体の底上げにつなげる。その積み重ねが、日本一への条件だと考えている。

「日本一になることしか考えていない」と語ったママドゥ

 大濠との差について問うと、中村監督は「サイズやフィジカル、日本ではなく世界を見据える意識には差がある」と率直に認めた。それでも「全員が戻ってベストメンバーならノーチャンスではない」と言い切る。その言葉に迷いはなかった。チームの絶対的エース、ママドゥも視線はただ一つだ。「目標は日本一。インターハイもトップリーグもウインターカップも負ける気はない。チームが勝つためにプレーし、絶対に日本一になる」

 準優勝という結果以上に価値ある経験を積んだ九州大会。全国屈指の強豪との真剣勝負で得た手応えと課題を胸に柳ケ浦はまだ完成途上にある。だからこそ、このチームには伸びしろがある。インターハイは、その可能性を全国へ示す最初の舞台となる。 (柚野真也)


大会結果