全国大会冬の陣④ サッカー女子 柳ケ浦 史上最弱から史上最強に

2020/12/11
  • 冬の全国大会

史上最高になるための3カ条

 

・決定力

・最小失点に抑える

・チームの結束力

 

 今年2月の九州高校新人大会で九州王者になりスタートは順調だった。しかし、林和志監督は「(1月の全日本高校女子サッカー)選手権に出たチームより新チームのスタートが早かっただけ」と喜ぶことはなく、選手には「ここ数年で最も弱い“史上最弱チーム”」と活を入れ、反骨心をあおった。例年に比べ3年生の部員が少なく、個々の力も劣っていた。キャプテンの小牧明日香(3年)は、「悔しかったけど、実際にパスがつながらなかった。でも、弱いことを自覚していたからこそ勝つためにできることを徹底した」と語る。

 

 小牧ら3年生が4人並ぶ最終ラインは結束が固い。個で上回られてもカバーできる距離を保ち、簡単に突破を許さない。「攻撃の選手が自由にプレーできるように安定した守備をしたい」(小牧)との思いは強く、連動した守備で危険の芽を摘み、攻撃につなげる。攻撃陣は1、2年生が多いが、軸となるのは加藤明星(3年)。彼女がフリーでパスを受け、前を向いた瞬間にチャンスが訪れる。「想像力があり、得点に直結するプレーができる」と林監督が全幅の信頼を寄せるエースだ。サイドで起点を作り、相手を寄せて逆サイドに展開する攻撃の太枠はあるが、それ以外は自由を与え、選手の感覚と判断に任せる攻撃スタイルにおいて、加藤のプレーは勝負のカギを握る。

 

「弱いことを自覚して練習に取り組んだ」と語った小牧明日香

 

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