インターハイのあと vol.1 これまでにない達成感を味わいグローブを置く 安達魁渡(鶴崎工業3年)

2018/08/27
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 ボクシングを始めて1年足らずで県チャンピオンになるも、全国チャンピオンを数多く輩出する九州での戦いに苦戦した。「負ける悔しさを知り(闘志に)火がついた」と本人が話すように、人一倍負けん気の強い男が本気で日本一を目指すようになった。

 

 性格は勝ち気だがボクシングスタイルはスタイリッシュ。「相手に打たれるのは嫌い。打たれずに倒すのが理想」と、パワーファイターに対してスピードでいなし、アウトボクサーにはパワーを押し出すスタイルで対抗する。飯田監督は「相手に応じて賢いボクシングができる」と評す。

 

 3年となり最初で最後のインターハイでは、2回戦で昨年3位の相手に勝利し勢いづいた。小中学の頃からボクシングを始める県外の経験豊富な選手を次々と倒し、準決勝で敗れたが3位に輝いた。才能豊かな未完のボクサーには強豪大学から勧誘があったが、「これまでにない達成感を味わったのでボクシングに未練はない」と国体九州ブロック大会後にグローブを置いた。

 

 「ボクシングに誘ってくれた飯田先生には感謝しかない。ボクシングのおかげで我慢することを覚えた。厳しい減量に耐え、ご飯の美味しさも知った。すべてに感謝したい」。残りの高校生活は、ボクシング以上に達成感を感じることができるものを探す時間に費やす。

 

「ボクシングに未練はない」と安達

 

「インターハイのあと」連載記事はこちらから

Vol.1 ボクシング 安達魁渡(鶴崎工業高)

Vol.2 なぎなた 大分西高

Vol.3 ボクシング 河野泰斗(鶴崎工業高)

Vol.4 陸上 大谷夏稀(大分雄城台高)

Vol.5 陸上 奈須貴子(大分雄城台高)

Vol.6 カヌー 田中智貴(高田高)

Vol.7 フェンシング 御手洗拓真(大分豊府高)

 

(柚野真也)

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