インターハイのあとvol.3 努力でセンスも経験も凌駕した愚直なボクサー 河野泰斗(鶴崎工業3年)

2018/08/29
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 全国高校総体(インターハイ)出場選手のその後を追った「インターハイのあと」。第3回は、卓球からボクシングに転身し、努力を武器に急成長した鶴崎工業の河野泰斗(3年)を取材した。

 

 高校ボクシングにおいて、「練習量と経験は比例する」という格言めいたものがあるが、驚異の練習量で経験不足を補い、インターハイで3位となったのが河野泰斗だ。一発のパンチがクリーンヒットすれば勝負が決まるミドル級において、打たれ強い屈強な肉体と愚直に前に進むインファイターで、ボクシング経験わずか1年と3カ月で全国レベルまで到達した。

 

 高校1年の終わりに卓球部からボクシング部に転部した異色の経歴を持つ河野。「上背がなく、リーチもなく、鈍臭かった」と、自身も認めるボクシングに不向きな普通の高校生だった。さらに、当時は今より体重が13kgも重かった。そんな彼を「来る者は拒まず」をモットーとする飯田育夫監督は歓迎した。「ボクシングに必要なものは志。強くなりたいという思いと自己分析を客観視できる能力」と河野の秘めた能力を見抜いていた。河野は誰に強要されたわけでもなく、全体練習が終わった後に1時間の居残り練習を課し、「みんなに追いつきたい」一心でボクシングに没頭した。

 

インターハイ3位となった河野泰斗

 

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