県高校総体前特集 バスケットボール男子(1) 理想の形へ一つ一つ積み上げる別府溝部学園 【大分県】

2023/04/22
  • 高校総体

 県高校総体が1カ月後に控えている。前哨戦となった南九州四県対抗バスケットボール選手権の男子県予選では別府溝部学園が優勝したが、4強を懸けた準々決勝は大分舞鶴が敗れるなど波乱があった。県高校総体に向けて実力校の現在地を探った。

 第1回は、昨年末の全国高校選手権大会(ウインターカップ)に出場し、新チームになってからも県内負けなしの別府溝部学園を紹介する。

 

■昨年度の主な成績■

県高校新人大会 優勝

ウインターカップ県予選 優勝

県高校総体 準優勝

 

 「常に選手に刺激を与え、成長を促したい」と伊藤滋監督は語る。昨年末のウインターカップを終え、年明けに新チームが本格的に始動してからは、九州内の大学の練習に参加して選手の向上心をあおった。4月からは、伊藤監督と共に県内の競技強化に尽力した楢原剛氏をアシスタントコーチに迎え、これまでと異なるアプローチで選手との距離感を縮めた。キャプテンの大庭涼太郎(3年)は「新しいコーチが来て、チームの雰囲気が明るくなった。練習から声が出るようになり、試合でもコミュニケーションを取ることが増えた」とチームの変化を感じている。

 

 南九州四県対抗選手権県予選では、伊藤監督は「力を出し惜しみするようなチームではない」と勝利を求め、選手はそれに応えた。新チームになってから取り組んでいる守備強化に関して、「ディフェンスリバウンドが取れなかった」と課題を挙げたが、その表情は決して暗くはない。「選手たちは試合の流れの中で(守備システムの)マンツーマンとゾーンを使い分け、対応できていた」と伊藤監督。決勝の柳ケ浦戦では、相手シューターへの厳しいマークでシュート成功率を引き下げ、勝利を呼び込んだ選手たちをいたわった。

 

コミュニケーション力が高まった別府溝部学園

 

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