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県高校総体サッカー競技プレビュー インターハイ出場権は誰の手に!?

県高校総体サッカー競技プレビュー インターハイ出場権は誰の手に!?

本命は選手層の厚い柳ケ浦

 

 今週末の19日から県高校総体サッカー競技が始まる。39校が全国高校総体(インターハイ)を目指す。

 大会の本命は県高校新人大会を制した柳ケ浦だろう。「高円宮杯JFA U-18サッカーリーグ2018 OFAリーグ」(OFAリーグU-18)の1部リーグでも5連勝と好調を維持している。3年生が並ぶ最終ラインは安定感がある。前線はタレントが豊富。特にポストプレーをこなし得点力の高い芝崎翼、トップ下に位置しセカンドボールを拾い強烈なミドルシュートを武器とする北原建信、柔らかいボールタッチで視野が広く自ら得点も狙えるゲームメーカー大村幹太。勢いがあるこの2年生トリオが攻撃に専念できるように汗かき役として支えるチン ソル(3年)が潤滑油となっている。

 

 部員99人の大所帯を率いる野口健太郎監督のほか、大石純也コーチらスタッフ陣が選手をしっかりサポートし、細かな指導が行き届いている。週1回のフィジカルトレーニングは外部の専門トレーナーが来校し、単に運動量を強化するだけでなく、個々のレベルに応じた体づくりを指導する。チーム全員が戦力であり、常に状態のいい選手が試合に出場できる環境をつくり、チーム内の競争を促している。

 

 5月の連休では3チームに分かれ、県内だけでなく、九州、西日本に遠征試合に出向き、県高校総体に向けて総仕上げを行なった。トップチームは4月のOFAリーグU-18や県外強豪校との練習試合でも負け知らず。「どんな試合でも勝つことが大事。負けていい試合なんてない」と野口監督がこれまで培った勝者のメンタリティがチームに自然と注入されている。「まだまだ足りないことだらけ。僕たちに県総体を圧倒して制す力はない」という芝崎の言葉に代表されるように、選手に慢心はない。

 

芝崎翼を中心として攻撃陣が好調の柳ケ浦

 

大分工業、大分西、大分も侮れない

 

 柳ケ浦に続くのが大分工業だろう。県高校新人大会では準優勝、OFAリーグU-18で5勝1分と負けなし。ポイントゲッターとなるFW矢野達也(3年)がけん引する攻撃は破壊力十分だ。切れ味鋭いサイドアタックが機能すれば大量得点で勝ち上がることが予想される。不安の守備が失点を抑えられれば、栄冠に手が届く位置にいる。

 

 全国高校選手権に出場した経験のある大分西中津東大分も実力は十分。大分西は昨年の主力が多く残り、パスサッカーを主体とする“西高スタイル”は健在。他校に比べ新チームのスタートが遅れたが、徐々にチームとして構築されている。中津東は細かなライン設定で、コンパクトでアグレッシブなサッカーを目指している。飛び抜けた個の力はないが組織力は高い。大分は選手個々の技術が高く、トーナメントを勝ち上がることで一体感、チーム力が上がれば驚異の存在となり得る。元々、力のあるチームであり、一気にブレイクする可能性は高い。

 

 その他、堅守速攻の鶴崎工業大分南はトーナメントの勝ち方を知っており、実力のある1年生が加入した大分上野丘情報科学も上位進出の力はある。テクニカルなパスサッカーを見せる大分鶴崎も面白い存在だ。

 

 「どこが勝ってもおかしくない」(柳ケ浦・野口監督)、「準々決勝あたりから勢いに乗る勝ち方をしたチームが一気に頂点を狙えるかもしれない」(大分工業・友成義朗監督)と混戦必須。「最後は勝ちたい気持ちが強いチームが勝つ」(鶴崎工業・松田雄一監督)とプライドを懸けた戦いも見どころのひとつ。果たして頂点に立つのはどの高校か! インターハイへと続く戦いが間もなく始まる。

 

大分工業の攻撃は破壊力を増している

 

(柚野真也)

大会結果