鶴崎工業高校 堅守速攻という確固たる形
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2018OFAリーグ開幕特集 #02
「高円宮杯JFA U-18サッカーリーグ2018 OFAリーグ」(OFAリーグU-18)に所属し、6月の県高校総体に向けて強化を図る高校を特集する。2回目は今年度、2部から1部に昇格し、開幕2連勝と好スタートを切った鶴崎工業。堅守速攻と確固たる形を持つ強みを発揮している。
細かいミスはさて置き、「勝って課題を修正できることは大きい」とキャプテンの松下稜河(3年)は話す。今年度からOFAリーグ1部に昇格した鶴崎工業は、松田雄一監督が指揮して3年目を迎える。自陣でしっかりブロックをつくり、ボールを奪えば前線にボールを当て、サイドを経由すれば時間をかけずにクロスを入れる。戦術が明確で選手に迷いはない。
技術が高く、ボール保持を重視するチームが多いなか、「自分たちができることをしっかり表現して、長いリーグ戦とはいえ全ての試合で勝負にこだわる」と松田監督。リーグ開幕戦から狙い通りに試合を運び、勝点3を積み重ねたことは大きな収穫となったはずだ。
また、主力選手をけがで欠き、本来はボランチの今井玲音(2年)をセンターバック(CB)に据える苦しい布陣で臨んだが、相手への速い寄せ、ボール奪取力の持ち味を発揮し、大崩れすることはなかった。本来の「堅守」には及ばないが、2試合とも最少失点で抑えたのは明るい材料だ。
一方、攻撃はパス回しの段階でミスが多く、「簡単にボールを失っていたので、もう少し落ち着いてプレーする必要があるし、チャレンジしたパスを狙って欲しい」と松田監督。少ないチャンスを確実に決める決定力を高めることも必要だが、シュートの回数を増やすことが先決だ。豊富な運動量が武器ではあるが、ボールを奪っても攻撃につながらないのでは、守備の時間が長くなり体力を消耗してしまう。堅守からの速攻以外に攻撃のバリエーションを増やせば、最強の盾が輝きを増すだろう。
「全ての試合で勝負にこだわる」と松田雄一監督