県高校総体 フェンシング男子 大分豊府 個性派4人でつかんだ3連覇 【大分県】
フェンシング
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大分県高校総体 フェンシング女子
5月24日 クラサス武道スポーツセンター武道場
団体フルーレ リーグ戦
別府翔青5―1情報科学
別府翔青5―1大分上野丘
別府翔青5―1大分豊府
「このメンバーだから勝てた」。3年ぶりの県王座奪還を果たした別府翔青の中心には、そんな根拠のない自信が確かに存在していた。
県高校総体フェンシング女子団体フルーレ。4校による総当たりのリーグ戦で、翔青は情報科学、大分上野丘をともに5―1で退け、最終戦でライバル大分豊府と対戦した。互いに2勝同士。事実上の決勝戦だった。
スコアこそ5―1。しかし内容は数字ほど簡単ではない。3月まで大分豊府に勤務していた大石峻司監督は、相手の強さも怖さも知り尽くしていた。「自分たちのフェンシングをやろう」。その言葉を胸に、選手たちは最後まで前を向いた。

ただ、試合の入りは決して万全ではなかった。キャプテン吉元桃華(3年)は振り返る。「最初は結構みんな、うまくいっていなくて気持ちも少し下がっていた」。1試合目終了直後、選手たちはすぐに集まった。特別な作戦会議ではない。背中を叩き、「できるよ」「ファイト」と声を掛け合った。それだけだった。だが、その短い時間がチームを変えた。
「このメンバーならいける、っていう不思議な感覚があったんです」。大野笑美菜(同)の言葉に、今大会の翔青らしさが凝縮されている。圧倒的な個の力だけで勝ったわけではない。仲間を信じ切る空気が、接戦の空気を押し返した。
個人戦優勝の三浦さくら(2年)は、ぴょんぴょん跳ねるようなリズムから粘り強くポイントを重ねる。同3位の岩本紅那(同)は、女子離れした強烈なアタックを武器に流れを引き寄せた。

大石監督は4月に赴任したばかりだった。わずか2カ月で浸透させたのは、「型にはめない」指導だった。「それぞれの持ち味を生かしたかった」。フィニッシュ場面での判断や準備を徹底しながらも、選手の個性を消さない。その積み重ねが、自然体の強さにつながった。
その中でも、3年生たちは常に冷静だった。前評判では翔青優位と言われていたが、大野は浮つくことなく緊張感を保ち続けた。「豊府も本当に強かった。絶対に勝てるなんて思っていなかった」。だからこそ、声を出し続けた。「みんなが自分を信じて、仲間を信じて戦えた。『自分のため』より、『みんなのために勝ちたい』気持ちが強かった」。今回はリザーブだった吉本も外からチームを支え続けた。試合に出ていなくても、自分にできる役割を全うした。その姿勢がチームに安心感を与えていた。
勝負を分けたのは技術だけではない。苦しい流れの中で声を掛け合い、自分たちらしさを取り戻した「空気」だった。3年ぶりの王座奪還。だが、翔青はまだ完成形ではない。大石監督は「自分たちのフェンシングへの理解をもっと深めたい」と語る。支え合い、信じ合いながらつかんだ県王座。その経験は、インターハイの舞台でも必ず武器になる。 (柚野真也)
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