
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
全国屈指の強豪校である東九州龍谷で1年生の頃からレギュラーとしてコートに立ち、昨年の春の高校バレーでは日本一を経験し、最優秀選手賞にも選ばれた室岡莉乃。バレーボールにおいて身長163㌢は小柄と言わざるを得ないが、それを補う身体能力がある。最高到達点が297㌢に達するジャンプ力こそ、室岡が「小さな巨人」と呼ばれるゆえんだ。5日から開催される春の高校バレーで、最も注目の集まる選手となるエースが意気込みを語った。
Q:間もなく春の高校バレーが開催されますが、チームの仕上がり具合、個人としてのコンディションはいかがですか?
今年はインターハイ(全国高校総体)、国体などがなく、1年生が全国規模の大きな大会で試合ができていません。東龍(東九州龍谷)は部員が少なく、全学年の力が必要なので経験の少なさは不安があります。でも、日本一を経験した2、3年生が1年生の力を引き出し、全部出し切れる雰囲気を作れば問題はないと思っています。個人としては状態が上向きだし、チームとしては平均身長が低いので、テンポやリズムを大事にして、高速バレーの精度を極めたい。全員の気持ちが一つになれば日本一連覇はできるはずです。
Q:エースでキャプテン、かなり重荷を背負うのでは?
高校最後というプレッシャーが3年生にはあるし、今年はコートに立つ3年生が少ない。一人で背負えない分は佐村(真唯)や折立(湖雪)ら2年生のガッツがある選手が、気持ちを全面に出して盛り上げてほしいです。自分は感情を表に出す方ではないので、プレーでチームを引っ張りたい。責任は3年生が負うのは当然だし、これまでの先輩もそうだった。下級生には伸び伸びプレーをしてほしいです。
Q:キャプテンとして心掛けていることは?
1年生には特に東龍としての心構え、春の高校バレーに対する3年生の思いというのを伝えています。これまで私が先輩から受け継いだこと、感じたことは言うようにしています。最近はミーティングのあとに、みんなで手を繋いで「最高で金、最低でも金」と掛け声を掛けて解散しています。自分たちの代で日本一を取りたい思いは、どんどん強くなっています。
Q:高校3年間で得たことは?
最後の1年は試合がなくてあっさりって感じですかね。1年生の頃は高いブロックやパワーの違いを感じたけど、どうすれば通用するかを考えることで技術が上がった。それを続けることでプレーの幅が広がったし、全身全霊でバレーができて内容の濃い2年間でした。それは自信を持って言えます。自分のプレースタイルに合ったバレーに出合えたことでバレー観も変わったし、この1年間はレシーブ力とスパイク力がついたと思います。
Q:竹内誠二監督がレシーブ力が飛躍的に伸びたと言っていましたが、何かきっかけがあったのですか?
相手がどこを狙っているのか分かるようになって、レシーブを上げる楽しさを知ったからですかね。そこからレシーブを頑張ろうと思えるようになりました。今はリベロの経験がないし、動き方も分かってないけど、スパイカーもリベロもできる選手になりたい。どのポジションでも結果を出せるように、武器は多い方がいいと思っています。
Q:リベロとエースの二刀流。高校卒業後は国内最高峰のV1リーグでの活躍を期待しています。
V1リーグの選手は大きいし、パワーもあるので、小さな自分の技術やスピードで勝負できるチームでプレーしたいです。まずは試合に出るために、やれることをする。求められればリベロでもいいけど、まずはスパイカーとしてどれだけ通用するか試したいです。
Q:最後に、ポーカーフェースで試合中も笑顔を見せることは少ないですが、春の高校バレーで連覇すれば喜びは爆発できそうですか?
笑うのが嫌い、ではないけど勝負事なので試合中に笑うことはないです。褒められるのが苦手だし、まだまだ自分は未熟という気持ちが大きいからですかね。でも、勝てばうれしいし、日本一になれば最高だけど、泣くことも笑うこともないかも。内心はすごく喜んでいるけど、表情には出ないかもしれませんね。ただ、コロナ期間でバレーができない状況が続いて、私は本当にバレーが好きなんだと思いました。これからもずっとバレーを続けることができたら幸せだと思います。
小さな巨人が春の高校バレー連覇を目指す
(柚野真也)
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