
珠玉の一枚 Vol.41 【大分県】
その他
大学卒業後はチェコのプロソフトボールリーグ2部のArrows Ostravaに加入する森田京。勝負強く、器用なバッティングと賢明なインサイドワークでチームを勝利に導いた捕手が欧州に旅立つ。一度は競技を辞めることを決意し、就職先も決まっていたが、「迷うなら嫌になるまでソフトボールをして区切りをつけたい」と未知なる世界へ飛び込むことを選んだ。自他ともに認める負けず嫌いな性格で、向上心も強い。「ソフトボールで結果を残すのは当然。これまでと全く違う環境だが、考えがガラリと変わるのが楽しみ」と不安より期待感の方が大きい。
Q:どんな大学4年間でしたか?
入学当初は環境やチームの特色など何も分からずに飛び込んだので違和感ばかり。1年間は大学を選ぶのを間違ったと本気で思っていました。練習嫌いなのに負けず嫌い。嫌なことがあれば逃げ出す自分の性格が問題なのですが、真正面からぶつかってくれたコーチのおかげで自分の嫌な部分が更生されました。それからはしっかりと競技に向き合え、グラウンド以外でも人間力が身に付いたのかなと思います。
Q:コロナ禍にあった2020年を振り返って。
最終学年となり名ばかりのキャプテンではありましたが、周りに助けられて卒業を迎えられることに感謝しています。特に同学年の仲間には支えられました。大会もなくて、試合ができない期間が続き、いつも以上にグラウンドにいる時間が長かった1年間。練習ばかりだったけど、あれほど緻密にプレーにこだわって練習したことはない。全国規模の大会は一度だけで結果は出ませんでしたが、テーマとしていた一体感を出せました。それまでの過程は誇れるものだったし、チーム全体の成長を感じることができました。ソフトボールと向き合えた1年だったと思います。
Q:ソフトボールはバッテリーの出来が勝敗を左右すると言われますが、キャッチャーとして成長できた部分は?
小学生からキャッチャーをして、高校は外野に転向。大学から再びチャレンジしたポジションですが、配球の組み立てやピッチャーが気持ち良く投げるために何ができるかを考えるようになりました。自分のせいで試合を壊したこともあるし、作れた試合もありました。ピッチャーに何も言わなくても攻略策が合ったときは気持ちが良かった。キャッチャーの面白さが分かってきて、全てのプレーの精度が上がったと思います。
Q:卒業後はチェコでプロ選手としてプレーしますが、そこまでに至った経緯は?
卒業後はソフトボールを辞めて、就職することがほぼ決まっていたのですが、9月頃にピッチャー(後藤麻梨子・4年)と一緒にチェコでプレーしないかと監督経由で話が来ました。ソフトボールを続けられ、しかも海外での挑戦。想像をはるかに越えた話で、不安より楽しさの方が上回り、迷うことはなかったです。両親も留学すると思えば気楽なものと後押ししてくれ、バタバタと決まった感じです。これまでも後先考えず、目先のことしか考えずに生きてきました。没頭すると何も見えなくなるのが自分の特徴だし、これまで選択してきたことは間違いないと思っています。環境の変化を恐れることなく挑戦したい。ただ、それだけです。
Q:2021年、どんな1年にしたい?
ソフトボールで結果を残すのは当然。助っ人としてチームに加わるのだから、これまでと同じようにチームの勝利に貢献できるプレーをしたいです。バッテリーで加わるのは心強いけど、甘えたくはない。お互いに独立して、存在感を示したい。海外は日本のソフトボールほど緻密さはないので、バントなど丁寧なプレーをしたいです。環境が変わり、考えがガラリと変わるのが楽しみだし、対応したいです。
大学時代は器用なバッティングで中軸を担った
(柚野真也)
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