
珠玉の一枚 Vol.41 【大分県】
その他
第106回全国高校野球選手権大分大会
2回戦 7月16日 別大興産スタジアム
中津東 000 000 00 |0
明豊 001 040 11×|7(8回コールド)
4連覇を目指す明豊が磐石だ。初戦となった2回戦は3度の雨天順延。コンディション調整はもちろん、モチベーションコントロールが懸念材料となったが何のその。プロ注目の好投手率いる中津東を相手に8回コールド勝ち。川崎絢平監督が「この3日間は集中力が切れてもおかしくはなかったが、選手はいい緊張感を持って試合に入ってくれた」と言えば、キャプテンの山内真南斗(3年)は「全員が気持ちをつくって球場に入った。序盤はチャンスで一本が出なかったが、粘り強く戦えた」と胸を張った。
一、二回はともに先頭打者が出塁したが、得点につなげることができなかった。三回に石田智能(同)の適時打で先制する。圧巻は五回、相手の失策から犠打、盗塁を絡めた攻撃で追加点。この回は安打2本で4点をたたき出した。「総合力で点が取れた」と川崎監督。選手とベンチワークがかみ合った攻撃に自信が漂う。
選手とベンチワークが一体となり、総合力の高さが際立つ明豊
投げてはエースナンバーを背負う野田皇志(3年)が7回を被安打1の無失点に抑えた。試合前日に先発を託された野田には、川崎監督の「任せたぞ」の一言で十分だった。3度の順延でもスライド登板することがなかったのは指揮官の信頼の現れ。昨年から甲子園のマウンドを知る野田は、アドレナリン全開でマウンドに立つと、140キロ中盤の重い直球を打者の胸元に突き刺す強気の投球を披露する。「真っ直ぐは走ったが、変化球がまだまだ。80点」との自己評価は、「こんなもんじゃない」との思いがあるからだ。
投打ともに「当たり前のことを当たり前にできた」(川崎監督)試合だった。春の九州王者になってもセンバツで2回戦負けした悔しさが勝る。慢心もなければ気負いもない。春夏連続の甲子園出場とともに、4年連続の夏の甲子園出場に向けて好発進した。
強気の投球で好投した野田皇志
(柚野真也)
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