楊志館高校バレーボール部 藤井 瑠那(3年) file.934
バレー
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全国高校総体(近畿総体2026)
8月4日〜7日 草津市立滋賀トヨタアリーナ
バレーボール女子
決勝 東九州龍谷1―3横浜隼人(神奈川)
準決勝 東九州龍谷2―0下北沢成徳(東京)
準々決勝 東九州龍谷2―1大阪国際
バレーボール女子の全国高校総体(インターハイ)で東九州龍谷は準優勝。準々決勝で大阪国際を2―1、準決勝で下北沢成徳(東京)を2―0で破り、9年ぶりの日本一を懸けた決勝へ進んだ。だが、横浜隼人(神奈川)に1―3。あと一歩、その距離を埋めることはできなかった。
それでも、この大会で示したものは大きい。インターハイ前の九州大会では思うような結果を残せず、チームは一度立ち止まった。「自分たちは何のためにバレーをしているのか」。原点を問い直し、竹内誠二監督が求めたのは一球へのひたむきさだった。
変化は守備に表れた。ブロックで簡単にスパイクを打たせず、抜けたボールにも食らいつく。竹内監督が「全部がしつこくなった」と表現する粘りが、全国の強豪を追い詰めた。大阪国際戦、下北沢成徳戦では劣勢から試合をひっくり返した。セッターの吉村はぐみ(3年)は「点差を離されても追い上げられた。力はすごくついてきた」と手応えを口にする。

同時に全国の頂点との差も見えた。吉村が何度も意識したのが「最後の2点」である。「全国では10点差で勝つのは難しい。2点差でいいから、最後の2点を取り切りたいと思っていた」。競った場面でサーブをどう攻めるか。スパイクへつなぐ1本目、2本目の精度をどこまで高められるか。一つのミス、一つの判断が勝敗を分ける舞台だからこそ、一球の重みを誰より感じた。
3年生になり、吉村自身のトスにも変化がある。相手ブロックを振ること以上に、スパイカーが思い切り打てる正確なトスを優先するようになった。「お願い、決めて」。仲間が必死につないだボールを、最後は攻撃陣に託す。その言葉には司令塔として3年間トスを上げ続けてきた吉村らしさがにじむ。
強打を武器に攻撃を担った鎌倉詩織(3年)も、準優勝をゴールとは考えていない。「成長できたところもあるし、1番になれなかったからこそ課題も見つかった」と振り返る。鎌倉にとって、この大会は技術以上に自分自身と向き合う時間でもあった。これまでは苦しくなると誰かに頼り、自分から崩れてしまうこともあったという。それが3年生となり「気持ちの部分でどうチームを引っ張るか」を考えるようになった。

高校最後のシーズンが進むほど、3年生に残された時間は少なくなる。だからこそ、鎌倉は言う。「強いだけじゃ一番になれない」。練習だけではなく、体づくりや日々の過ごし方まで含めて、どこまで自分を高められるか。その積み重ねの先にしか日本一はない。そして鎌倉が最後に挙げたのは、「バレーを楽しむこと」だった。ただ笑って楽しむのではない。緊張も苦しさも背負った上で、全国の大舞台そのものを楽しめる境地までたどり着くことだ。
インターハイ準優勝で日本一は遠い夢ではなくなった。ただ、竹内監督が語るように「あと一歩に見えて、その一歩は大きい」。吉村、鎌倉ら3年生に残された時間は限られている。次は国スポ予選、そしてその先の全国舞台へ。あと2点、あと一歩。その距離を埋める最後の挑戦が始まる。 (柚野真也)
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