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夏の主役たち2026 バドミントン男子 みんなを連れて夢舞台へ 木津颯斗(別府鶴見丘3年) 【大分県】

夏の主役たち2026 バドミントン男子 みんなを連れて夢舞台へ 木津颯斗(別府鶴見丘3年) 【大分県】

 この夏、大分県から全国へ羽ばたく高校生たちがいる。歓喜も悔しさも力に変え、自分自身の限界に挑み続けてきた選手たちだ。『夏の主役たち2026』は、全国高校総体に臨む県内高校生の挑戦を描く連載企画。

 強豪校のキャプテンには、勝つだけでは務まらない役割がある。エースとして結果を残しながら、仲間たちを同じ方向へ導くこと。別府鶴見丘バドミントン部のキャプテン木津颯斗(3年)は、その責任を背負い続けてきた。

 県高校総体の男子団体戦で別府鶴見丘は12連覇を達成。木津自身も個人ダブルス3連覇を成し遂げた。だが、優勝後に浮かべたのは達成感よりも安堵(あんど)だった。「保護者の方々や監督に、いい形で恩返しができたと思う」。その言葉にはキャプテンとしての重圧から解放された実感がにじんでいた。

1年の頃から主力として活躍する木津

 1年生から団体戦の主力として全国高校総体を経験してきた木津。しかし最終学年となった今年は、「これから強くなる」ではなく「今できることを全力でやる」という意識で臨んだ。団体戦ではダブルスとシングルスの2勝を期待される絶対的エース。負ければチームに与える影響は大きい。それでも「自分が勝たないと周りも不安になる」と覚悟を決め、コートに立ち続けた。

 佐藤友哉監督は木津の強みを「ブレないこと」と語る。「自分のプレースタイルをしっかり持っている。試合の流れがどうなっても相手に流されない」。感情に左右されず、自分のリズムで試合を進める安定感。それが木津最大の武器である。

 一方で、今年のチームは統率しやすい集団ではなかった。木津は「一言で言うと動物園のようだ」と笑う。競技に没頭する選手、筋力トレーニングに夢中な選手など個性派ぞろい。それでも木津は無理にまとめようとはしなかった。県総体の約1カ月前からミーティングを重ね、一人一人の考えや思いを共有。「みんなをインターハイに連れて行きたい」という自身の思いも何度も伝えた。仲間全員と全国の舞台に立ちたい。その願いが少しずつチームを一つにしていった。

高校3年間の集大成として全国総体に臨む

 だからこそ県総体優勝は特別だった。個性豊かな集団が、それぞれの役割を果たしながらつかんだ12連覇。エース一人の力では成し遂げられない勝利だった。しかし県総体後の全九州高校体育大会は、団体2回戦敗退、個人ダブルス初戦敗退。あの悔しさは、まだ胸の奥に残っている。それでも木津は下を向かない。全国には自分たちより実績のある強豪が並ぶ。だからこそ面白い。追う立場だからこそ得られる勢いを武器に、仲間たちとともに大舞台へ挑む。3年間の集大成となる夏が、いよいよ始まる。 (柚野真也)


大会結果