高校野球 苦しみも悲しみも乗り越えた明豊が3年連続9度目の優勝 【大分県】

2023/07/27
  • 高校野球

第105回全国高校野球選手権大分大会

7月26日 別大興産スタジアム

決勝 

大分商業 000 000 000|0

明 豊  030 000 00×|3

 

 「新チームになって『苦しいこと』も『つらいこと』もあったが、最後に報われて良かった」。大会史上初となる3連覇で9度目の夏の甲子園の出場を手にした明豊のキャプテン・西村元希(3年)は勝利インタビューで涙をこぼし、喜びをかみしめた。

 

 大分商業との決勝戦は、明豊が2回無死満塁の場面で、高橋佑弥(3年)の左前適時打などで3点を先制した。その後は継投した相手投手に手を焼き追加点を奪えなかった。それでもエース右腕の中山敬斗(同)が二塁を踏ませず、2安打で完封。川崎絢平監督が「(中山は)完璧に近い内容だった。何も言うことはない、100点満点」と絶賛する投球で、相手に隙を与えなかった。

 

 終わってみれば第1シードとして着実に勝ち上がり、常勝チームの力強さを見せつけた結果となったが、ここまでの道は平たんではなかった。西村が言う「苦しいこと」とは、今年4月の九州地区予選で大分舞鶴に敗れ、2020年秋から続く県内無敗が途切れたこと。さらに5月の県選手権では大分商業に敗れ、2大会連続で優勝できなかった。「今考えれば、春に負けたことを力に変えた。素直に自分たちの実力を受け入れ、悔しい思いを忘れずに練習してきた」(川崎監督)。準決勝の大分舞鶴、決勝の大分商業は、組み合わせが決まったときから「リベンジマッチ」と銘打ち、「負けた相手に勝ってこそ甲子園がある」と乗り越えた。

 

先制点となる左前適時打を放った高橋佑弥

 

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