九州高校野球県予選特集① 2季連続出場を目指す大分工業

2019/09/07
  • 高校野球

 来春のセンバツ出場への第1ステージとなる「第145回九州地区高校野球大会県予選」が14日から始まる。県代表として次のステージに進めるのは2校。前哨戦となった「第136回県高校野球選手権」では、明豊が新チームとなり最初のタイトルを手にしたが、着実にどの高校も力をつけている。頂点に輝くのはどの高校なのか。県選手権で手応えをつかんだ注目の4校を紹介する。第1回は第2シードを獲得した大分工業。

 

 新チームとなって初めての公式戦となった県選手権での狙いは明確だった。夏の全国高校野球大分大会では4強に進んだが、前チームは引退した3年生主体のチーム。攻守の核となったエースの日高翔太(3年)、主軸を担った今宮悠斗主将(3年)の役割を誰が引き継ぐのか。「ほぼ全員が入れ替わった新チーム。現時点での自分たちの力を試すとともに、チームの核をある程度見極めることができた」と山本一孝監督。

 

 初戦の日田戦で八回1死コールド勝ち、2回戦は別府翔青に2-1で競り勝ち、準決勝は大分に0-3で力負けした。山本監督は「得点圏に走者を進め、流れをつかんだときはしっかり得点できるが、準決勝は走塁ミスが多く経験のなさが出た。試合の持っていき方を工夫する必要がある」と課題を口にした。

 

 もちろん収穫も多かった。夏の大分大会でマウンドに立った田中健聖(2年)は主将となり、エースとしての自覚が芽生えた。「新チームになったばかりの頃は勝ちたい気持ちが少なかったが、今大会は強い思いを持ってプレーできた」と振り返る。投げた試合ではしっかり試合をつくり、安定感も抜群だった。「(田中は)しっかり与えられた役割を果たしたし、それ以外の選手も試すことができ、守りからリズムをつくる形ができた」と山本監督。春の九州大会に続き、2季連続出場への確かな手応えをつかんだ。

 

準決勝・大分戦で先発登板した伊藤光優

 

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