インターハイのあとvol.3 努力でセンスも経験も凌駕した愚直なボクサー 河野泰斗(鶴崎工業3年)
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元々、超がつくほどの負けず嫌いの性分だったが、卓球では勝っても負けても抑揚はなく、何か熱中できることを探していた。そのときに、「いつかやってみたいと思っていたボクシング」の練習を見て、次の日に入部届けを出していた。入部当初はパンチが全く当たらず、相手のパンチを顔に受けて悔し涙を流した。まずはクリーンヒットを当てる、次はコンビネーションから一発、その次は試合に勝つ。一つずつ目標を設定し、クリアすることで「センスや能力がなくても努力で補える」ことを実感し、練習量はさらに増えた。
どんな相手に対しても、下がらずに接近戦に持ち込む。相手より手数を出すスタミナと得意の右フックに磨きをかけ、自分のスタイルを築いた。高校最後の夏に全国の舞台にたどり着き、インターハイ準決勝で今春の全国選抜大会王者であり、九州大会などで3度対戦している相手に判定負け。その後の国体九州ブロック予選でも再戦したが、「同じ相手に何度も負けた。悔しいけどこれが“今”の自分の実力」。悔しさを噛み締めたが、すでに何が足りなくて、何を補うか分かっているようだ。
卒業後は関東のボクシング強豪校に進学する。「全国から高校チャンピオンが集まる。自分は下から数えた方が早い。追いつけるように練習して、大学2年には大学リーグに出場できる選手になる」。これまでのように明確な目標を設定した。
経験の少なさは伸びしろの大きさでもある。何より河野には人一倍の努力ができる能力がある。これからも愚直に真っすぐ道を進む。
新たな目標に向かい、大学でもボクシングを続ける
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Vol.1 ボクシング 安達魁渡(鶴崎工業高)
Vol.2 なぎなた 大分西高
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Vol.5 陸上 奈須貴子(大分雄城台高)
Vol.6 カヌー 田中智貴(高田高)
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(柚野真也)