グッドルーザー バレーボール男子 夢舞台にあと一歩届かなかった大分南、3年生の悔しさを下級生が胸に刻む 【大分県】
2022/11/21
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全日本バレー高校選手権大会(春の高校バレー)県予選で決勝の舞台に上がった大分南。県高校総体で優勝した勢いそのままに、2年ぶり3回目の出場を目指していたが、力及ばずセットカウント1-3で大分工業に敗れ、準優勝に終わった。
試合の入りは決して悪くはなかった。攻撃の3本柱となる2年生エースの前畠怜和と嵯峨慎人、水田凰雅(1年)が躍動し、強みであるブロックも要所で機能した。始終リードしたが終盤になるとミスが目立ち逆転、第1セットを失った。2セット目を取り返したものの、3、4セット目ともに悪い流れを断ち切ることができず、自分たちの狙いとする戦い方ができなかった。試合後、柿原茂徳監督は「(大分工業の)3年生の勢いに押された。あとはディフェンス。チャンスはたくさんあったが、あそこまでミスが出ると厳しい」と冷静に試合を振り返った。
1、2年生は県内でもトップクラスの選手がそろう大分南は若いチームだと言われているが、ここまでチームを引っ張ってきたのは3年生の4人であることは確かだ。
キャプテンの鈴木結翔(3年)は試合後に反省と悔しさを口にしながらも「キャプテンになったばかりの頃はみんなの方向性がバラバラで、トラブルも多かった。まとめるのは本当に大変だった。でも最後のこの決勝戦でようやくチームらしくなれた」と胸を張った。先発で出場することは少なく、いつもベンチからチームを見守ってきた。コートに立てない悔しさもあったに違いない。しかし陰になり日なたになりチームのために尽力する姿は、間違いなく大分南になくてはならない「柱」だった。決勝でリリーフサーバーとしてコートに立った瞬間、チームがポジティブな雰囲気に変わったのはその証だ。
勝者に自分たちの思いを託した鈴木結翔