3年生、夏物語 vol.7 ボート男子 今後に期待高まる未完の大器・中島広大(日田3年)

2021/09/02
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 日本一には一歩届かなかったが安定した力を発揮した。ボート男子の全国高校総体に出場したシングルスカルの中島広大は「予選は調子が上がらなかったが、準決勝から意識的にペースを上げた」と、春から取り組んだ先行逃げ切りの形を実践した。決勝では悪くないスタートを切ったが、同じ19歳以下の日本代表のライバルに飛び出され、逃げ切られた。それでも3月の全国高校選抜大会に続く準優勝に対し、小川尚志監督は「大会前に大雨があり練習できなかったことがスタートの差になったが、後半は崩れることなく安心して見ることができた。2位ではあったが勝つべくして勝ったレースだった」とたたえた。

 

 中島は中学3年時はバドミントン部に所属していたが、春休みに日田高校のボート部の練習を体験し、「自分の能力を生かせる競技に出合った」と高校からボートを始めた。受験勉強のモチベーションは「日田高校に入学してボート部に入る」ことだった。晴れて入学、小川監督の指導を受けるようになった。水上での動きを陸上トレーニングで再現し、こぎ手の漕力(そうりょく)を測定するエルゴメーターで、初心者ながら部内上位の記録を出した。「体も大きく、パワーを出し続けることができる」と才能を感じた小川監督は、当時から一人乗りの艇に乗せ、シングルスカルで日本一を目指すための3年間が始まった。

 

全国高校総体で準優勝した中島広大

 

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