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展望 ウインターカップ大分県予選

展望 ウインターカップ大分県予選

男子・舞鶴、柳ケ浦の2強を日田が追う

 

 全国高等学校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)の2次予選が今日から始まる。男子は3連覇を目指す第1シードの大分舞鶴が優勝候補筆頭であることは揺ぎない。崩れることのない守備力を誇り、隙がない。初戦は藤蔭、別府溝部学園の勝者が相手となるが、両校ともこの1、2年で選手強化を図り、実力をつけている。大分舞鶴といえども簡単に勝てる相手ではない。それでもキャプテンの山崎蒔志(2年)は「トーナメントであっても、リーグ戦であっても初戦は難しいが、一戦必勝で戦うことに変わりはない」と自信を示す。中学時代に全国大会3位を経験した選手が4人揃う2年生中心のチームだが経験値は高く、慢心はない。

 第2シードの柳ケ浦は4年前にウインターカップに出場して以来、全国大会の出場から遠ざかっている。3年生は「優勝できないまま高校バスケを終わらせたくない」との思いが強く、3年間の集大成として今大会に挑む。勝ちたい気持ちは、どの高校よりも強い。3年生の底力を発揮し、3点シュートが効率良く決まれば、大分舞鶴の対抗馬となるだろう。

 2強に続く大分上野丘日田も虎視眈々と優勝を狙っている。特に日田は“打倒舞鶴”に並々ならぬ意欲を燃やしている。昨年も一昨年も決勝で大分舞鶴に敗れている。「総体が終わってから舞鶴対策を練ってきた」と三ツ廣荘規監督。オールラウンダーが5人揃う先発陣は、変幻自在な戦術に対応できる。どんな奇襲奇策が飛び出すのか名将の采配にも注目したい。

 3年生が抜けた穴が大きい大分上野丘は苦戦しそうだ。他校に比べ高さがなく、リバウンド争いで劣勢になれば自慢の攻撃力が半減しかねないが、勢いに乗ればその不安も解消されるだろう。

 一発勝負のトーナメント戦。負けたら3年生にとって最後の公式戦となる緊迫感が、盛り上がりを倍増させる。勝負のカギを握るのは3年生の踏ん張りとなりそうだ。

 

女子・中津北が頭ひとつ抜けた存在

 

 女子は、中津北が頭ひとつ抜けている。昨年からインターハイ、ウインターカップを経験しており、全国で戦う喜びも厳しさも知っている。全国大会に出場することが目標ではなく、「全国ベスト8」を見据えているが、県予選を軽んじることはない。大津留礎監督は選手に「敵は我にあり」と謙虚に戦うこと説く。組み合わせにも恵まれ、余力を残して決勝まで進みそうだ。

 中津北の逆パートとなる大分商業藤蔭、明豊あたりが王者への挑戦権を懸けて戦うことになる。3校ともタレントが揃い、高さもある。3年生の阿南りさ子と大西早紀の2大エースを擁する大分商業は、勝ち上がることで勝負強さを身につけ、勢いが増せば大化けしそうな雰囲気がある。ただ、良くも悪くも“楽しむバスケ”が浸透しているチームが、勝負に徹することができればとの条件がつく。その点、藤蔭は新監督を迎え、日頃の学校生活から意識改革を施し、バスケットに取り組む姿勢から変化させた。自主性が生まれたチームは新生・藤蔭として今大会からスタートする。

 勝負強さなら、大分豊府は見逃せない。厳しい練習で培った伝統の“オールコート・マンツーマンディフェンス”で、6月の県高校総体はシード校だった明豊を破りベスト4に勝ち上がった。3年生の鉄壁な守備と2年生の高さが融合すれば、中津北の最初の刺客となるだろう。

 使い古された言葉だが“勝ちたい思いが強いチームが勝つ”。勝つための練習をしてきたチームが強い。日頃の成果が問われる大会となりそうだ。

 

(柚野真也)

大会結果

2023年度