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ウインターカップへの道 注目校を徹底紹介 女子(1)明豊 連覇より目の前の一勝 【大分県】

ウインターカップへの道 注目校を徹底紹介 女子(1)明豊 連覇より目の前の一勝 【大分県】

 冬の大舞台への切符を懸けた戦いが、いよいよ本格化する。バスケットボールのウインターカップ県予選は10月24日から、男女ともシード校が登場し、頂点を巡る争いはここから一気に熱を帯びる。男女8校の現在地と、この冬への思いに迫る。女子の第1回は県高校総体を制し、全国の舞台で課題と収穫を得た明豊。夏の経験を力に変え、4年連続のウインターカップ出場へ挑む。

 「毎年優勝すれば結果として連覇になるだけ」。杉山真裕実監督の言葉に、明豊の姿勢が凝縮されている。目指すのは4連覇という数字ではない。目の前の一戦を勝ち、その積み重ねの先に4年連続のウインターカップがある。

 6月の県高校総体は、そんなチームの底力を示す大会となった。絶対的なエースが不在で、苦戦も予想された。それでも決勝では立ち上がりから主導権を握り、見事に頂点へ。杉山監督も「正直、私も驚いた」と振り返るほどの戦いぶりで、全国高校総体への切符をつかんだ。

 ただ、全国では思うような結果を残せなかった。相手がゾーンディフェンスを苦手にしているという情報を得て、普段とは異なる守備を選択したが、逆に3点シュートを決められて相手を勢いづかせた。杉山監督は「全国だからと特別なことをするのではなく、自分たちが積み上げてきたものをぶつけるべきだった」と悔やむ。

アップの段階から一体感を高めている

 その敗戦は自分たちの強みを見つめ直すきっかけにもなった。収穫の一つが1年生の台頭だ。センターの安部碧瑠をはじめ、只隈翠、篠原瑠菜が戦力として存在感を増している。中でも只隈は、この夏に大きく成長した一人。技術や守備にはまだ粗さが残るが、その勢いは上級生にはない武器でもある。「1年生が(ウインターカップ)県予選に絡んでくれば選手層は厚くなる」と杉山監督も期待する。

 3年生にも変化がある。司令塔の藤岡澪は、この1年で多くの経験を積み、周囲を見ながら自分を生かし、味方も生かす術を身につけた。タイプの異なる豊東苺子との使い分けが機能すれば、試合展開に応じて攻撃のテンポを変えられる。さらにインサイドでは3年の成松沙菜が殻を破ろうとしている。県外で高さのある相手と対峙し、成松でしか得点できない時間帯をつくった。杉山監督が「この2年くらいで初めてと言っていいほど褒めた」と笑うほどの出来だった。「覚醒」の兆しを一過性で終わらせず、自信へ変えられるか。ゴール下で成松が存在感を示せば、明豊の攻撃には厚みが増す。

急成長の成松

 今月20日から始まるU18トップリーグディビジョン2は、その可能性を試す絶好の舞台となる。1年生を含めて選手を試しながら、誰と誰を組み合わせれば最大の力を発揮できるのか。九州の強豪との実戦を通して、ウインターカップ県予選を戦う形を固めていく。

 チームには圧倒的な個の力で試合を決める絶対的エースはいない。だからこそ狙った形をつくり、シュートを決め切り、守備では全員が役割を果たす。その「当たり前」をどれだけ高い精度で繰り返せるかが勝負になる。

 ベンチ入り15人に誰が入るかも決まっていない。杉山監督が選手たちに求めるのは、「自分は何をすべきなのか」を考えることだ。4連覇を追えば重圧になる。だが一つのプレー、一つの役割、一つの勝利に集中すればいい。
 県高校総体で勝つ力を証明し、全国で自分たちの原点を再確認した。そこへ伸び盛りの1年生が加わる。夏を越えた明豊は誰か一人ではなく、全員の力で4年連続となるウインターカップを目指す。 (柚野真也)


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