インターハイのあとvol.4 3度の大けがから復帰した不死鳥 大谷夏稀(大分雄城台3年)

2018/08/30
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 全国高校総体(インターハイ)出場選手のその後を追った「インターハイのあと」。第4回は、3度の大きな手術を乗り越え、高校最後の競技生活を全力で駆け抜ける大分雄城台の大谷夏稀(3年)を取材した。

 

 大きなけがを3度乗り越え、昨年9月の県高校新人大会でようやく高校陸上のスタートを切った女子砲丸投げの大谷。今もリハビリを続け完全復活したわけではないが、高校最後の夏にインターハイに初出場、7位に入賞した。「全国の舞台に戻れてうれしかったが、試合としては悔いが残る」と本人が話すように完全燃焼とはいえず、9月の国体、10月のU18日本陸上競技選手権大会で表彰台を目指す。

 

 大谷は中学3年と高校1年の時に右膝前十字靭帯を2度断裂し、さらに高校2年の時に右膝半月板を損傷、3度も大きな手術をしている。「競技を辞めようと思ったこともある」。周囲の期待に応えることができない自分を追い詰めたのは一度や二度ではなかった。しかし、そのたびに中学の頃に全国大会で獲得した賞状やメダルを見て、もう一度“全国舞台”で輝くことをイメージした。つらいリハビリも復帰後に「飛躍するための準備」と捉え、上半身を鍛えながら、仲間のサポートに徹する日々を過ごす。佐藤功治監督は「競技を辞めてもおかしくない状況だったが、明るく気丈に振る舞い、目標を見失わずによく耐えた」と支え、見守った。

 

高校最後の夏、見事に復活した大谷夏稀

 

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