県高校総体直前特集 サッカー男子⑧目指すスタイルが明確、前評判の高い中津東
- 高校総体
サッカー男子注目校&注目選手紹介⑧中津東高校
昨年度実績
県高校新人大会 ベスト8
OFAリーグ1部 6位
全国高校選手権大会県予選 3回戦敗退
県高校総体 ベスト8
今回、特集した8チームの中で最も組織として成り立っているのが中津東だ。軸丸耕平監督が指揮して4年目。一つ一つのプレーに明確な意図が感じられる。約束事の中に、それぞれの個性を持ち込んだようなチームを作っている。
軸丸監督は赴任直後の2016年6月の県総体でいきなり優勝したが、「あのチームは前任の松田雄一監督(鶴崎工業)の置き土産。前任監督のつくり上げたチームを預かっただけ」と振り返る。あれから前任監督のスタイルを組み込みながら、徐々に自分の色に染め、今年のチームは完全に軸丸カラーとなった。
軸丸監督は「飛び抜けた選手はいないが技術が高い選手が多い。リレーション(つながり)が高まればすごい連鎖反応が起きそう。意外性があり、期待できるチーム」と確かな手応えを感じている。例年に比べると全体的にフィジカルは強くないが、それを補って余る技術と組織力がある。攻守のバランスが良く、ディフェンスラインを高く設定し、全体をコンパクトに保つ。ボールの奪いどころを共有し、攻撃の切り替えも速い。味方の動きを引き出すランやパスを怠らない。基本的な動作の精度は高めるには、もう少し時間が必要だが「全員守備・全員攻撃」の水準を高めようとする意識は高い。
一見スマートなサッカーであるが、長野陽太(3年)が「球際で負けないのは基本だし、後半勝負になれば勝てる」と話すように、伝統の走り勝つ要素は失っていない。18日から県総体が始まり、中津東はシード校のため2回戦からの出場となる。軸丸監督は「県総体で勝ち上がるには勢いが必要。一戦一戦全力で戦い、自信をつけさせたい」と気を引き締めた。
県総体では優勝を狙う