トリニータ 今シーズン総括 一丸となって危機を脱したが、再度攻撃面のテコ入れが必要

2020/12/27
  • 大分トリニータ

今季の成績

11位 勝点43 総得点36 総失点45

 

 攻撃陣をテコ入れし、得点力アップとオプション増加に取り組んだ今季は、下位争いに巻き込まれることなくシーズンを終了。コロナ禍で思うような練習ができず、練習試合のマッチメークも難しい状況が続いた。選手のコンディションにバラつきがあり、新加入選手にけが人が続出する不運もあり、目標の「勝点55、総得点50、総失点35で6位」には及ばなかった。

 

 今季は好不調の波が大きく、連戦で疲弊するなか、第5節G大阪戦から5連敗することもあった。「自分たちの狙い、やりたいサッカーができているときは迷いがなくプレーできたけど、負けが続くと疑心暗鬼になり、連戦で頭の整理もできずにずるずるいった感じはあった」(鈴木義宜)。選手の間から戸惑いの声も聞かれたが、片野坂知宏監督が選手への要求を明確にすることで快方に向かった。

 

 大分のサッカーの肝となるボールを動かすテンポを上げ、サイドを起点とする攻撃の形を徹底する。その際に選手に選択肢を与え、相手の動きを見ながら判断することを求め、ゴールへの経路が増えた。守備においても自陣でブロックを作るのか、前線からプレッシャーをかけるのか明確にした。その手綱を締めたのが鈴木だ。「前線の選手が周りを見ながらプレッシャーをかけるより、捨身じゃないけどボールを奪う覚悟でプレーした方が圧を感じる。前から行くときは後ろを気にしないでいいと言った」。チーム全体に共有イメージが生まれた。

選手への要求を明確にすることで連敗を脱出した

 

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