トリニータの歴史を彩った選手たちの今② 西野晃平(日本文理大学サッカー部監督)

2020/04/07
  • 大分トリニータ

引退後は母校で指導者に

 

Q:J1とJ2の違いは?

 もちろん選手の実力が違いますが、練習環境、処遇はそれ以上に異なりました。僕が大分に入団した2、3カ月は犬飼の練習場に車で40分かけて通っていましたが、その後は専用の練習場にクラブハウスができて、素晴らしい環境でサッカーができました。水戸、岡山は毎日練習場が異なり、練習着は自分で洗濯していたし、体のケアをする施設が万全ではなかった。大分はクラブとしての土台がしっかりしているんだと感じました。

 

Q:現役引退してから母校の日本文理大学で指導者の道を歩みますが、その経緯は?

 コーチとしてのオファーがいくつかあったなかで、母校からの誘いがありました。自分は高校ではプロになれず、大学で成長させてもらいました。高校で開花しない選手でも大学4年間で力をつけることができる。そんな選手を育てたいと思い、大学で指導することを選びました。

 

Q:6年間コーチをして、その後に監督に昇格しましたが、コーチと監督の違いは?

 コーチの頃は試合に絡める選手を育成することが主だった仕事でしたが、監督になれば結果に対しての責任やプレッシャーは大きかったです。監督になった当初は前任者の指導法を継続しましたが、同じやり方でも人が変われば伝わり方も異なる。それなら自分の色を出していかなければと思いました。心掛けているのは妥協しないこと。「これぐらいでいいか」を流さないようにしています。相手にとって言われて辛いことでも、口に出すようにしています。

 

Q:中学や高校と比べて、大学生の指導の難しさはありますか?

 学生最後のカテゴリーが大学。そこまでプレーするのは限られた選手になるのだから、技術だけでなく考え方も自分なりのこだわり、理論があります。ある程度のことは尊重するし、グラウンド外のことは選手に任せています。高校の頃より規制は少なく、誘惑も多いなかで自分を失うようでは、それまでの選手だと思っています。自分をコントロールできない選手は大学では通用しません。

 

2017年に日本文理大学サッカー部の監督となった

 

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