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トリニータ 復帰のストライカー伊佐耕平が潮目を変える

トリニータ 復帰のストライカー伊佐耕平が潮目を変える

 今節の湘南戦から2試合、ホームスタジアムが大分市営陸上競技場となる大分トリニータは7試合ぶりの勝利を目指す。チームは2週間のリーグ戦中断を活用し、最初の1週間を選手のコンディションづくりに充て、残りの時間は湘南対策に時間を割いた。片野坂知宏監督は「芝や照明は確かめないと分からない部分はあるが、スタジアムの変更は問題ない。選手の状態は万全。狙いのある戦術を落とし込み、合わせることができた。湘南戦に向けてベストメンバーを見極めたい」と話す。

 

 直近の3試合では無得点が続き、攻撃陣の奮起が求められる。片野坂監督は、「無得点だった試合は守備の強固なチームだった。こじ開けるのが難しい試合だったが、チャンスはつくれた。あとはそこを決め切るかどうか」と話す表情に悲壮感がないのはFW伊佐耕平の復帰が大きい。

 

 今季序盤の試合で左足軟骨損傷で4カ月の長期離脱を強いられた。前線でボールを収めるポストプレーができ、守備ではファーストディフェンダーでボールを追う。その献身的なプレーは得点やアシストのように数値で表示することはできない。しかし、昨季2桁得点を記録した選手4人よりも試合出場数が多いのは、監督の信頼の証しである。「けが人が復帰したことで前線の組み合わせ、オプションが増える」と片野坂監督。選択肢が増えたことで、対戦相手によって戦術の幅ができた。

 

湘南戦に向けて万全を期す

 

 リハビリ中に肉体改造を施した伊佐は、「体重を4㌔落としたことで軽くなった。体はキレキレ、スピードが上がった」と言葉の端々に自信がみなぎっている。「自分がつぶれ役になって周りを生かし、チャンスを増やしたい。もちろん自分もゴールは狙う。キレイなサッカーをし過ぎているので強引なプレーも必要。チームを勝たせるプレーをしたい」

 

 伊佐の復帰は攻守の潤滑油となる。FWオナイウ阿道は「運動量が多く、スペースを空けてくれる。マークも分散するし、プレーはしやすい」と話し、DF三竿雄斗は、「前線からの守備をしてパスコースを限定してくれるので(インターセプトを)狙いやすい。攻撃では裏に抜ける動きを何度も繰り返すので(パスを)出しやすい」と評価している。

 

 頼りになるストライカーが復帰し、新たな風がチームに吹いている。代替のスタジアムの使用も転機となるか。6戦未勝利、停滞した潮目を変えたい。

 

今後の活躍が期待される伊佐耕平

 

(柚野真也)

大会結果