インターハイのあとvol.4 3度の大けがから復帰した不死鳥 大谷夏稀(大分雄城台3年)

2018/08/30
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 練習に復帰したのが1年前。「砲丸を初めて投げた時のうれしさがよみがえった」。中学2年の時に走り幅跳びから砲丸に転向し、「投てき競技の中で一番距離が飛ばない砲丸投げに魅力を感じた」。数cm、数mmで勝負が決まる世界にのめり込んだ頃を思い出し、純粋に競技を楽しめた。身体能力は高く、佐藤監督は「男子並みの筋力がある」と驚く。ベンチプレスは最大90kg、バーベルを床から肩の高さまで一気に持ち上げるハイクリーンでは80kgを10回連続で持ち上げる。この爆発的な瞬発力が大谷の武器である。

 

 インターハイでは、久しぶりの全国舞台に足の震えが収まらなかったが、雰囲気にも慣れた決勝では自己ベストの13㍍50を出した。表彰台には届かなかったが、佐藤監督は「これからの大会に期待が持てる一投だった」と称した。大谷は「ようやくスタートラインに立てた。万全ではないが、けがを恐れるよりどこまでも自分の限界に挑戦したい。最大限の力で突っ走りたい」と次の目標に目を向けた。

 練習場の入り口の横断幕に「砲丸を15m飛ばして日本一 佐藤先生と一緒に笑うために」と大谷が書いた目標があった。

 

恩師と慕う佐藤功治監督とともに自己ベストを目指す

 

「インターハイのあと」連載記事はこちらから

Vol.1 ボクシング 安達魁渡(鶴崎工業高)

Vol.2 なぎなた 大分西高

Vol.3 ボクシング 河野泰斗(鶴崎工業高)

Vol.4 陸上 大谷夏稀(大分雄城台高)

Vol.5 陸上 奈須貴子(大分雄城台高)

Vol.6 カヌー 田中智貴(高田高)

Vol.7 フェンシング 御手洗拓真(大分豊府高)

 

(柚野真也)

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