目指せ東京オリンピック 女子短距離走・児玉芽生「追い風が吹いている」

2020/12/30
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Q:高校までは天才肌のスプリンターという印象でしたが、大学で大きく変わりましたね。

 確かに高校までは感覚で走っていました。今は理論派とまでは言えませんが、大学では走りの解析などをするので意識が変わったと思います。コロナで活動が制限された期間をうまく利用できました。この期間があったから記録が出たと言っても過言ではない。五輪延期はチャンスになったし、すべてがいい方向に向かっています。追い風が吹いています。

 

Q:誰よりも速く走るという感覚は?

 考えたことはなかったです。スタートラインに立ったときは全く周りを意識していない。練習でやってきたことをやろうと考えるだけです。ルーティンをすごくいっぱい決めていた頃もあったのですが、それができないときにテンパってやめました。日本選手権の決勝はゾーンに入っていました。周りの声が聞こえないぐらい集中していました。結果や記録が出るときって何も考えていないのかもしれません。

 

Q:来年はいや応なしにも注目が集まります。

インカレで3冠を取って、日本選手権までの2週間に10社以上の取材を受けました。戸惑いもありましたが、五輪に出るような強い選手はそんなことも乗り越えているんだと思います。有名になるから応援してくれる人も増える。それはうれしいことだけど、期待に応えるために背伸びするのではなく、自分が求めることを来年もやって、結果的に期待に答えられる選手になりたいです。

 

Q:今後の目標は?

 インカレの100mで(日本歴代3位の)11秒35を出してから、日本新記録への挑戦は?と聞かれますが、自分としては安定して11秒3を出すことで、来年もその次の年も見えてくると思っています。プレッシャーのかかる大会で安定して記録を出せば、東京五輪もチャンスがあると思っています。これまでは東京五輪は女子リレーの出場も目指せない状況で諦めの方が大きかったのですが、チャンスは広がりました。まずはチャンスをつかみにいって、次のパリでは出場するだけでなく、メダルを取れるように頑張りたいです。

 

「東京五輪出場をつかみ取る」と語った児玉芽生

 

 2018年1月2日のインタビュー記事はこちら 

 

(柚野真也)

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