県内一周大分合同駅伝 総合力で圧倒した大分市が11連覇

2020/02/25
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 学生、実業団選手が多い大分市において市民ランナーとして異色の光を放ったのがベテランの関隆晴(46歳、大分県庁)だ。学生の頃から陸上経験のある周囲の選手と異なり、ダイエットを目的にジョギングからランニング人生が始まった。走り始めた15年前は「県内一周駅伝はニュースで見るもの。出場できるなんて思ってもいなかった」。走ることで体重が落ちるうれしさがあったが、それ以上に交流が広がり、大会に出るようになってからは走る楽しさを知ったという。

 

 5年前に趣味から競技に変わり、チーム大分市の一員となった。毎日の通勤の往復10㌔と水曜日の合同練習、週末の“まとめ走り”で体をつくった。「職場や家庭の理解があってこそ」と感謝を忘れない。大会前は「妻が食事面でサポートしてくれた」とコンディション管理を支えに、最高の状態で大会を迎えた。結果は3日目6区(8.5㌔)を28分30秒で駆け抜け、過去4回の出場で初めての区間賞を獲得した。「昨年は体調不良で参加できずチームに迷惑をかけた。大分市はシニアが弱いと言われ続けたのでなんとか覆したかった」と、大会前に2つのリベンジを掲げて走ったが、思わぬ副賞はこれまでの努力のたまものだ。「私のような陸上経験もない市民ランナーでも走ることができるのが県内一周駅伝のいいところ。これからも大分市の一員として走りたい」と話す笑顔に充実感がうかがえた。

 

ベテランの意地を見せた関隆晴

 

(柚野真也)

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