2020注目選手 岩田智輝(大分トリニータ)「DFの概念が変わるようなプレーをしたい」
2019/12/27
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今年は充実のシーズンを過ごした大分トリニータの岩田智輝。自身初のJ1で開幕から先発に定着し、6月には日本代表に初選出、南米選手権(コパ・アメリカ)では2試合に先発出場した。試合中のけがで離脱することもあったが、復帰後はさらにスケールアップし、先発の座を奪われることはなかった。来年の東京五輪に向け、日本代表U-22で主力としてプレーする。本人は「東京五輪は通過点だと思っている。海外でプレーし、DFの概念が変わるようなプレーをしたい」と大きな目標を抱いている。
大分の下部組織からトップチームに昇格し、J3から各カテゴリーを経験。22歳の生え抜きは、クラブの飛躍とともに歩を進めた。プロ1年目は粗削りだったが、クラブは戦略的にダイヤの原石を磨く。西山哲平強化部長が「トモキは高校3年で強化指定選手になり、チームに帯同し天皇杯に出場させた。プロ入り後はJ3ということもあり、現場サイドに我慢強く起用して育ててもらった」と明かしたように、試合に出ることでしか得られない経験を積ませた。
2年目は試合に出場できない時期を味わった。「当時は何をやってもうまくいかず、モヤモヤを感じながら毎日の練習をしていました。なんで俺が試合に出られないの?と自分に矢印が向いてなかった」と悩み、もがき続け、たどり着いた答えが、「チームに欠かせない絶対的な存在になること」だった。ボールを止めて、蹴る。当たり前のことを当たり前にできるように、もう一度基礎から見直した。それからの岩田は成長が加速した。「思ったところにボールを止めると、それだけで時間が生まれ、周りが見えるようになった。基本の大切さを知り、考え方も変わりました」