藤蔭駅伝・陸上部 現状維持は後退、九州大会より上へ

2019/12/01
  • クラブ・部活訪問

 駅伝を強化して5年目、今年は男女ともに全九州高校駅伝に出場した藤蔭駅伝・陸上部。河津拓哉監督は「出来過ぎ。選手が目標を設定して、そこに向かって挑戦したことに尽きる」と謙遜したが、部員1人からスタートし、苦しい時期を乗り越え、練習メニューを試行錯誤しながらたどり着いた。

 

 学生時代は陸上の跳躍選手だった河津監督は、「専門分野ではなかったので鹿屋体育大の同級生に練習を考えてもらい、合同練習会などに参加して、いい部分を積極的に取り入れた」とコーチング学を学んだ。藤蔭の練習はミニハードルを使った跳躍系のメニューが多く、動きを考えることに重点をおく。「走るために必要な筋肉があればいい。無駄な筋肉を加え、鍛え方を間違えると故障しやすくなる」とやみくもに練習することはない。

 

 発想も独特で、「詰め込んで練習するより、楽しんで練習した方が伸びる」と練習は夕方の3時間弱で朝練もない。「ウチの部は寮がなく全員が通学なので朝練ができない」との事情もあるが、与えられた条件で最善の策を考えてきた。体をいじめ抜くことで満足する肉体信仰を嫌う。人間の体力と気力が有限であることを悟り、練習量と質を見直す。要領がいいとはあまり褒め言葉にならないが、「けがをせず、最高のパフォーマンスを発揮し続けるためには不可欠なことだ」という。

部員には兄のように慕われる河津拓哉監督

 

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