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高校バスケそれぞれの現在地④ 別府溝部学園(男子) 圧倒的な強さを手にして再チャレンジ

高校バスケそれぞれの現在地④ 別府溝部学園(男子) 圧倒的な強さを手にして再チャレンジ

 昨年末、創部4年目で全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)に初出場した別府溝部学園。初戦を見事に突破し、全国初勝利を挙げ大きな飛躍の年となった。「高校バスケそれぞれの現在地」の第4回目は、「全国大会で勝てるチーム」を目指す一方で、県内では追われる立場となった新興勢力の現在地をレポートする。

 

 創部4年目と歴史の浅いチームだが、昨年のウインターカップ県予選で初優勝を飾り、初めての全国大会出場を成し遂げた別府溝部学園。全国の舞台でも初戦を突破し、2回戦は古豪・能代工業(秋田)に惜しくも敗れたが大きな経験を積んだ。新チームが始動したのは遅かったが、3年生が3人抜けただけで戦力に大きな変化はなく、全九州高校春季選手権大会県予選(全九春季予選)でも危なげなくベスト4入りした。

 

 圧倒的な攻撃力で全試合100点ゲームと順当に勝ち進み、決勝リーグ最終戦では大分舞鶴と対戦した。前半は流れをつかめずに32-45で折り返したが、第3クオーター終了時点で7点差まで追い上げる。第4クオーターで一気に点差を詰め、最後に放ったシュートがリングに吸い込まれる。その瞬間、会場が大歓声に包まれたが、結果は惜しくもノーゴール。ブザービートでの劇的な逆転勝利とはならなかったが、ウインターカップ県予選から続く大分舞鶴との名勝負に観客は魅了され、試合終了後も歓声や拍手が鳴りやまなかった。

 

ウインターカップでも先発として出場した島袋琉希(1年)

 

 試合後、肩を落とす選手たちと同様に悔しさをにじませていた末宗直柔監督は3年前に就任し、チームを躍進へと導いた若き指揮官だ。この大会は選手たちに自力で勝利をつかむようにと伝えて挑んだ。追われる立場となった今、大分県で勝つのは当たり前だという自覚を持って練習に励んできた選手たちに対して、もう一歩前進してほしいという思いからだった。準優勝という結果について、「練習の成果はきちんと発揮してくれたが、現状も把握できた大会だった。結果を冷静に受け入れて、次につなげたい」と振り返った。

 

「技術的にも精神的にも、全てにおいて完璧になってほしいというのが今年の選手たちに望むこと。全員がその期待に応えようと努力している」(末宗監督)と、新チームの今後の成長に期待する。ウインターカップを終えて1カ月余り、チームとしての連係がとれず、得点まで結びつかない場面も見られた。個々の技術で勝負することになったが、これからじっくり時間をかけてチーム力を磨き、圧倒的な強さを手にして王座を目指す。

 

得点源として期待される永留圭大(2年)

 

高校バスケそれぞれの現在地

中津北(女子)「発展途上、攻めるスタイルを確立したい」

大分舞鶴(男子)「新スタイルで王者奪還」

大分(女子)「鮮烈デビューから1年、そして、これから」

 

(黒木ゆか)

大会結果

2023年度