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ウインターカップ県予選 女子決勝展望 40分間の我慢か、攻め続ける40分か。明豊と大分、宿命のライバル対決 【大分県】

ウインターカップ県予選 女子決勝展望 40分間の我慢か、攻め続ける40分か。明豊と大分、宿命のライバル対決 【大分県】

第79回全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)県予選
10月25日 クラサス武道スポーツセンター
女子準決勝
明豊91(22ー13、26ー13、22ー12、21ー11)49大分商業
大分78(17ー4、9ー12、33ー9、19ー19)44藤蔭

 ウインターカップ県予選の女子準決勝が行われ、第1シードの明豊と第2シードの大分が決勝進出を決めた。幾度となく激闘を繰り広げてきた両校。明豊は堅守と粘り強さ、大分は攻撃力と勢いを勝負の鍵に挙げる。全国への切符を懸けた一戦を前に、両監督の言葉から勝敗を分けるポイントを探る。

明豊 42点差の快勝にも危機感、勝負を分ける40分間の我慢

 42点差の圧勝にも杉山真裕実監督の評価は厳しかった。「全く納得していない。内容が悪すぎる」。大分商業との準決勝は91―49。全クオーター(Q)で相手を上回り、危なげなく決勝進出を決めた。それでも杉山監督が危機感を募らせるのは、決勝で対戦する大分の爆発的な攻撃力を知っているからだ。

 杉山監督が繰り返した言葉は「我慢」だった。「大分は勢いがある。オフェンスを乗せてしまうと怖い」。一度流れを渡せば大量失点につながる危険性がある。理想は序盤からリードを奪う展開だが、先行されても5点差以内で食らいつくことが重要になる。特に警戒するのは相手のポイントガード。得点源を封じ、相手の勢いを断ち切ることが勝利への第一条件だ。

 攻撃面では、復帰した豊東苺子(3年)の存在が好材料となる。藤岡澪(同)との使い分けによって司令塔の負担を軽減し、課題だった第3Qの得点停滞を防ぎたい。ただし、2人を同時起用すれば高さで不利になる。大分のポイントガードを相手に、サイズと機動力のバランスをどう取るか。杉山監督の采配が問われる。

 課題は攻撃の安定感だ。準決勝では91得点を奪ったものの、杉山監督はシュート精度に不満を残した。これまでも第3Qに得点が止まる時間帯があり、決勝ではその修正が欠かせない。選手の起用法に幅が生まれたことで、攻撃のリズムを維持する選択肢も増えた。得点が伸び悩む時間帯をいかに短くし、40分間を通して安定した攻撃を展開できるか。勝負は守備だけでなく、攻撃の質にも懸かっている。

 「最後は我慢比べになる」。杉山監督は40分間、守備の集中力を切らさないことを求める。大分の勢いを受け止め、相手がじれる時間をつくれるか。経験に裏打ちされた粘り強さこそ、明豊が勝負を懸ける最大の強みだ。

粘り強い守備で勝機を見出す明豊

大分 選手主体の修正力と爆発力、攻め続けて宿敵を崩す

 前半26得点、後半52得点。大分の準決勝は攻撃の爆発力とチームの成長を示す一戦となった。藤蔭を78―44で下したが、第2Qはわずか9得点。攻撃が停滞する苦しい時間帯を経て、第3Qに33得点を奪い、一気に勝負を決めた。

 流れを変えたのは監督の檄(げき)ではなかった。熊谷邦彦監督はハーフタイムに具体的な指示を出さず、選手たちにミーティングを任せた。「雰囲気は悪くない。あとは細かいところをやり切るだけ」。選手の言葉を聞き、熊谷監督は「できているよ」と背中を押した。自ら考え、修正する力が後半の猛攻につながった。

 その背景には対戦相手を想定した「仮想チーム」の存在がある。応援席の選手たちが中心となって相手を分析し、実戦形式の練習を重ねてきた。コートに立つ5人だけでなく、控えや応援席までが役割を共有する。「一つのボールをチーム全員で守る」。リバウンドやルーズボールへの執着も強まり、守備の強度は確実に増している。

 ただ、熊谷監督は「決勝で必要なのは間違いなく攻撃力」と言い切る。守るのではなく、ボールを奪いにいく。攻撃のリズムが守備にも波及するのが大分のスタイルだ。宿敵・明豊については「選手も監督も観客席もブレないチーム」と評する。6月の県高校総体では序盤の出遅れと後半の失速が敗因となった。今回は試合開始から主導権を握り、最後まで相手の雰囲気に飲み込まれないことが不可欠だ。

 「一つ一つ『いつもと違うぞ』と思わせたい」。熊谷監督が狙うのは、どこかのクオーターで訪れる得点ラッシュだ。チームスローガンは「グッドエナジー」。選手たちが生み出す前向きなエネルギーを40分間持続させ、明豊の堅守を打ち破れるか。攻め続ける覚悟が、宿敵との決戦を左右する。

爆発的な攻撃力が持ち味の大分


(柚野真也)

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