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天皇杯全日本サッカー選手権 90分間をプランニングしたヴェルスパ大分が県代表に

天皇杯全日本サッカー選手権 90分間をプランニングしたヴェルスパ大分が県代表に

県サッカー選手権大会(兼天皇杯全日本選手権大会県代表決定戦)

8月16日 決勝戦 昭和電工サブA

ヴェルスパ大分3−0日本文理大学

     前半1−0

     後半2−0

 

 練習通りのC Kからネットを揺らした。前半15分、長身F W中村真人にマークが集中することを逆手に取り、背後の開いたスペースに浦島貴大が飛び込み、頭で合わせた。今季加入のベテランD Fは、「今日は先制点が大事になると思っていた。狙い通りの得点。追加点を早い時間帯に取れば、もっと楽な展開になっていたのだが、自分たちのサッカーはできた」と、新天地での初ゴールを振り返った。

 

 天皇杯県代表決定戦を兼ねた県サッカー選手権大会の決勝で、ヴェルスパ大分は自分たちのサッカーで終始試合を進めた。今季9年目のJ F Lで上位を目指すチームは、日本文理大学を相手に序盤から攻勢だった。前半5分に好調アタッカー利根瑠偉のバー直撃のシュートで口火を切る。安定した守備からボールを奪い、中盤を経由してテンポ良く前線につなぎ、アタッカー陣がスペースを突きながら主導権を握った。

 

 「(パスを)つなぐだけでなく、相手のプレーを見て背後を狙えた。今季はリーグ戦も天皇杯もレギュレーションが異なるが、一戦一戦を大事に戦うだけ。最終的にそれが結果につながればいい」

 キャプテンの瓜生昂勢は一戦必勝の思いを語った。選手は何をすれば勝てるかプランを練って試合に臨めている。炎天下の中で90分走り抜くことは不可能に近い。時間帯によっては、割り切った戦い方が必要になってくる。それを共通理解のうえで、試合の状況に応じて試合をコントロールしようとしていた。

 

3点目を決めた利根瑠偉

 

 前半は相手の様子を見ながらボールを保持し、サイドからのドリブル突破を織り交ぜながら緩急のある仕掛けを繰り返した。ポストに2度阻まれ点差を離せなかったが、後半の立ち上がりは守備の強度を増し、前線からプレッシャーをかけて相手のミスを誘発した。敵陣でパスを奪い、ショートカウンターで後半8分、10分に立て続けに追加点を決め、勝利を決定づけた。

 

 浦島は「誰が出ても同じサッカーができている。チーム全体で戦えている」と話し、瓜生も「今年は守備が安定していて、前線はタイプの違う攻撃的な選手がいる。モチベーションを落とさず、コンディションもコントロールできている」と手応えを感じている。攻守に手を抜かない。苦しい時に自分たちで考えてプレーを選択する。これまでのチームになかったスタイルが少しずつ浸透している。今週末から再開するリーグ戦へ勢いがつきそうだ。

 

県代表となったヴェルスパ大分

 

 

(柚野真也)

大会結果