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県高校新人バレーボール大会男子 優勝を逃すも課題が明確になった大分南

県高校新人バレーボール大会男子 優勝を逃すも課題が明確になった大分南

 県高校新人バレーボール大会の男子決勝が1月27日、大分市であった。決勝に勝ち上がったのは、ここ数年で一気に力を付け、昨夏の全国高校総体に初出場した大分南と、県内屈指の強豪校で、年明けの全日本高校選手権大会(春の高校バレー)に出場した別府鶴見丘だ。実力校同士の対戦は予想通り1セット目からデュースにもつれ込む接戦となったが、大分南は一歩及ばず準優勝に終わった。

 

 大分南にとって今大会は3年生が引退した後の初の公式戦。技術、経験ともに抜きん出た後藤太陽や、精神的支柱であった前キャプテンの麻生健太朗が抜けた穴は決して小さくなかったが、3年生の思いを受け継いだ1、2年生が躍動し、昨年の県高校総体からほぼ変わらぬメンバーで、成熟度に勝る別府鶴見丘相手に一歩も引かぬ戦いぶりを見せた。

 

 際立ったのは、成長著しい1年生エースの羽田野拓実と城井隆匡。ミスやブロックに止められる場面も多かったが、果敢に攻める姿勢に会場からは大きな歓声が上がった。試合後、羽田野は「今日は気持ちと技術、高さが足りなかった。まだ1年だが、苦しいときこそ自分がエースなんだという気持ちでしっかりやりたい」、城井は「鶴見丘に対策され、自分のプレーができなかった。城井に上がったら決めてくれる。そう思われるスパイカーになりたい」とそれぞれ振り返った。

 

エースとしての自覚が芽生えた城井隆匡

 

 安定したプレーでチームをけん引したリベロで新キャプテンの森田元希(2年)は「うちには向こう(別府鶴見丘)のような絶対的なエースがいない。全員でやっていかないといけないのに今日はミスが多く、自分たちから崩れてしまった。プレー以外のところでもみんなを引っ張って勝利を目指したい」と気持ちを新たに、打倒鶴見丘を誓った。

 

 別府鶴見丘と対峙すると、高さとパワーで分が悪い大分南。今年は後藤のような突出した選手がいない分、2枚攻撃のバリエーションや粘り、テクニック、機動力をどこまで鍛えられるかが勝利の鍵となる。柿原茂徳監督は「新チーム一発目の戦いとしてはまずまず。課題もきちんと見えた。あとは練習あるのみ。基礎からきっちりとトレーニングしていきたい」と冷静に語った。

 

 負けはしたが1、2年生がそれぞれの役割を認識し、選手層の厚さを見せた大分南。今後の飛躍に期待したい。

 

選手層の厚い大分南の躍進はこれからだ

 

(甲斐理恵)