2018県高校総体レポート(バレーボール競技・男子) 接戦を制した大分南が悲願の初優勝、別府鶴見丘は10連覇逃す
2018/06/12
- 高校総体
9年間頂点を守り続けてきた別府鶴見丘の牙城がついに崩れた。王者を破り、初優勝を飾ったのは大分南。柿原茂徳監督が赴任して以降、絶対的エースはいないが全員バレーで着実に力を伸ばしてきた。指揮官と選手の二人三脚で栄光を勝ち取った。
歴史を塗り替えた試合は、両チームともに2戦2勝で迎えた決勝リーグ最終戦。「勝てば優勝」という緊張感に包まれたコートで、両者譲らぬ一進一退の攻防戦が繰り広げられた。1セット目は別府鶴見丘、2セット目は大分南が奪取。3セット目は序盤こそ別府鶴見丘がリードしたが、終盤はシーソーゲームとなった。手に汗握る展開は20点を超えても続き、最後は疲れの見えてきた別府鶴見丘に対し、勢いの衰えない大分南が攻撃を畳み掛け、一気に流れをつかんだ。25点目を決めたのはライトの後藤太陽(3年)。渾身のスパイクでブロックアウトを決めた瞬間、会場は大歓声に包まれ、後藤はその場に崩れ落ちた。
試合後キャプテンの麻生健太朗(3年)は「今まで、監督や応援してくれた保護者に恩返しできなかった。最後の県総体こそはと強い気持ちで頑張った」と涙を浮かべ、喜びをかみしめた。柿原監督は「3年生の意地、勝ちたいという気持ちが勝った」と話し、「全員にMVPをあげたい」と選手を讃えた。
別府鶴見丘はエースの清田晟ノ祐(2年)が徹底的にマークされ、他の選手が奮闘したが一歩及ばず10連覇の夢は叶わなかった。
新たな王者となった大分南は、全国の舞台で貴重な経験を積み、さらなる飛躍を目指す。
全員バレーで初優勝した大分南