
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
県高校新人バレーボール大会の男子決勝が1月27日、大分市であった。別府鶴見丘が2-0で大分南に勝利し、2年連続7回目の優勝を果たした。
昨年6月の県高校総体で10連覇を逃した後、他の強豪校より一足早く1、2年生チームとなった別府鶴見丘。同11月の春の高校バレー県予選決勝では、絶対的エース・清田晟ノ祐(2年)をけがで欠くなど多くの苦難を経験した選手たちは、全国での経験を経て精神的に一回り成長し、たくましい姿でコートに立った。
決勝戦で対峙したのは県高校総体10連覇を阻んだ大分南。主力だった3年生が抜けたばかりとはいえ、選手層の厚さには定評がある。試合は予想通り、1セット目からシーソーゲームとなった。
第1セットの開始早々に5点連取され、ヒヤリとした展開に。しかし、さまざまな経験を乗り越え成熟しつつあるチームに動揺はなかった。冷静な対応力で追いつき、デュースにもつれ込んだ接戦を制すと、ギアが上がった2セット目はリードを保ち、終盤で粘る大分南を突き放した。
相手の徹底したマークに清田のスパイクが止められる場面も多かったが、春の高校バレー県予選で清田の不在を支えた平嶋麟太朗(2年)をはじめ、白井太陽、輿水瑛龍、柿元悠希ら2年生スパイカー陣が躍動し、チーム全員で勝利をつかんだ。
エースに頼らず多彩な攻撃ができるようになった
高い目標を掲げる選手たちにとって、今回の勝利は決して満足できる内容ではない。清田が「スパイクが全然決まらなかったし、悔いが残る試合。自分の目標はもっと上で勝負すること。今日のような試合内容では話にならない」と厳しい表情で話せば、技を効かせたスパイクで得点を重ねチームの勝利に大きく貢献した輿水も「僕はまだ(サーブ)キャッチが未熟。そこを鍛えて、スパイクも全部決められるような選手になりたい」と猛省した。
スパイクの打ち方、フォーメーション、試合の流れをつくるポイントなど、大きく進化しつつある別府鶴見丘。目指すのは、県制覇ではなく、九州、全国での確実な“勝利”。そのためには今にもまして隙のないチームづくりをする必要がある。監督代行を務めた酒井達彦校長は「ブロックの入り方、レシーブ、単純なミスの修正など、まだまだ改善点がある」と話し、今後の取り組みの重要性を語った。
成熟しつつある2年生と今大会で貴重な経験を積んだ1年生。両方の力を合わせ、別府鶴見丘はさらなる高みを目指そうとしている。
2年連続7回目の優勝を果たした別府鶴見丘
(甲斐理恵)
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