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全九州バレーボール総合選手権県予選 女子 全員でつかんだ優勝 揺るがぬ東九州龍谷の軸 【大分県】

全九州バレーボール総合選手権県予選 女子 全員でつかんだ優勝 揺るがぬ東九州龍谷の軸 【大分県】

全九州バレーボール総合選手権県予選
女子決勝 4月19日 大分商業高校体育館
東九州龍谷2(25―13、25―23)0大分商業

 主導権を握る者が試合の温度を決める―。全九州バレーボール総合選手権県予選の女子決勝は、その原則を体現するかのような立ち上がりだった。

 東九州龍谷(以下、東龍)は試合開始直後、キャプテンの忠願寺莉桜(3年)が連続でスパイクを叩き込む。高校生ながら女子日本代表登録メンバーに名を連ねるエースが、最初の数分で空気を支配した。相手に流れを渡さないという明確な意思。その勢いを背にチームは一気に加速し、25―13で第1セットを奪う。内容は一方的でありながら、力の差以上に「自分たちのバレーをやり切る」という意志の強さが際立っていた。

 第2セットは一転して揺らぐ。奮起した大分商業が序盤から主導権を握り、東龍はリードを許す展開となった。それでも崩れない。忠願寺を軸に松尾侑和、吉村はぐみ、鎌倉詩織といった3年生がコートを落ち着かせる。焦りは見せず、役割を再確認するように一つ一つのプレーを積み上げていく。

相手エースに対し3枚ブロックで対抗した

 「相手に合わせるのではなく、自分たちのバレーをやる」(忠願寺)。それは流れに抗う術を持つチームであるということだ。誰か一人に託すのではなく、全員でつなぎ、全員で仕留める。苦しい時間帯でもその形を崩さない。中盤で追いつくと試合は一進一退へ。終盤に前へ出たのは、やるべきことをやり続けた東龍だった。最後はブロックポイントで試合を締め、25―23。セットカウント2―0で頂点に立った。

 試合後、竹内誠二監督は「想定通りの展開の中で、最後を取り切れたことは大きい」と振り返った。ただ、その口から繰り返し出たのは「まだまだ」という言葉だった。勝利の裏側で見据えるのは細部の精度である。「誰が出ても同じように戦えるチームでなければ勝てない」。1、2年生を含めた総力戦を前提に、層の厚さこそが今後のカギになると強調する。

盤石の強さで優勝した東龍

 一方、キャプテンの忠願寺も手応えと課題を同時に口にした。「(第2セットで)序盤に離されたが自分たちのバレーでひっくり返せたのは自信になる」。その一方で「まだ波がある。役割を常に発揮できるチームにならないといけない」と冷静に現状を見つめる。エースでありながら、チーム全体を俯瞰する視点。その言葉には「全員バレー」を体現しようとする覚悟がにじんでいた。

 この日の勝利は完成形を示したものではない。むしろ課題を浮き彫りにしながらも、それを乗り越えるだけの土台があることを証明した試合だった。全員で戦うという揺るがぬ軸。その精度と再現性をどこまで高められるか。

 5月末の県高校総体、そしてその先へ。対戦相手のレベルが上がるほど、わずかな綻びは結果に直結する。だからこそ、いま見えた課題にどれだけ向き合えるかが問われる。勝利の中から課題を抽出し、次へとつなげる。勝ちながら進化する。それが常勝チームであるゆえんなのだ。


(柚野真也)

大会結果