県高校駅伝競走大会 男子・大分東明が県新で9連覇

2019/11/05
  • 冬の全国大会

 男子第70回県高校駅伝競走大会は3日、宇佐市の安心院支所前をスタートし、安心院高校通用門前でゴールするコース(7区間、42.195㌔)で行われた。大分東明が2時間4分47秒の県新記録で9年連続18回目の優勝を達成し、全国大会への出場権を得た。

 

 大分東明は1区で遠入剛(3年)がトップに立ち、2区で若干タイムを縮められたが、その後は5区間で区間賞を取り、後続との差を広げて独走。2016年の同校の記録を1分23秒更新した。井上浩監督は「この時期に、この(高低差のある)コースで好タイムが出るとは予想していなかった。夏の走り込みの成果」と笑顔で語った。

 

 最長区間(10㌔)の1区を1年の頃から走る遠入が積極的な走りを見せた。「自分のペースで走り、上り下りで足を使わず、ラスト1㌔でスパートをかけた」と振り返ったが、序盤で集団を抜け出し独走状態を築く。「1区が素晴らしい走りをしたおかげで後も走りやすかったと思う」と井上監督。一度もトップの座を譲ることなく、6区では庭瀬俊輝(2年)が区間新を記録するなど、後続を引き離すばかり。従来の大会記録を大幅に更新する異次元の強さだった。

 

 出場7人の5千㍍のベスト記録の平均は14分後半と決して速いわけではない。エースと呼ばれる選手はいないが、全員が同じようなレベルにある。チーム内の競争が激しく、Aチームに入っていても、すぐにB、Cチームに降格することはある。「秋以降は競争が激しかった」とはキャプテンの上野優人(3年)。上野自身、これまで一度もAチームで走ることはなかったが、最終学年になり初めて大分東明の紫のタスキをかけて走ることができた。

 

 大会前に寮の掲示板に「下克上」と井上監督が書いた言葉がカンフル剤となり、Aチームに火がついたのは間違いない。「全員が区間新を狙っていたし、攻めの走りをした」(上野)との共通認識の下、ペースを落とさなかった。“最大の敵は己のチームにあり”が大分東明の強さだった。高いレベルで競争を促される環境が、充実ぶりを支えている。

 

全国大会では上位入賞を目指す

 

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