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センバツ高校野球 明豊&大分 注目選手

センバツ高校野球 明豊&大分 注目選手

 第91回選抜高校野球大会が23日に開幕する。県内からは明豊と大分が出場。県勢の2校選抜出場は2009(平成21)年の明豊、大分上野丘(21世紀枠での出場)以来10年ぶりとなる。甲子園での勝利とともに選手個人にも注目が集まる。今大会で一気に才能を開花させそうな2人の選手をピックアップした。

 

藪田源(2年)=明豊=

大型スラッガー、狙うは本塁打 

 

 打撃好調の明豊打線の中軸を担う藪田源。秋の県予選で2本塁打、九州大会では3本塁打と右の長距離砲に一発の期待がかかる。初戦の相手は優勝候補に挙げられる横浜。大会屈指の左腕・及川雅貴との対戦を楽しみにしている。「左の好投手。引っ張らないようにボールに逆らわないバッティングをしたい」とイメージする。

 

 九州大会を終え、「もっと飛距離を伸ばしたい」と、これまでボールを捉えることに重きを置いたコンパクトなスイングを改造。毎日500本のティーバッティングを課した。重い木製バットを素手で振り続けたことで握力が増し、バットコントロールがスムーズになった。ボールを捉えた後のフォロースルーが大きくなった豪快なフォームは、ホームランバッターのそれ。「新しいフォームはしっくりきている。甲子園で結果を出したい」と気合十分だ。

 

 帽子のつばの裏には「自信満々」とマジックで書かれていた。「チャンスに打てなかったり、エラーをするとシュンとなるので、そんな時はこれを見て気持ちを奮い立たせる」。187㌢の大型打者は、「甲子園でも(ホームランを)狙いたい」と力を込めた。

 

 

飯塚和茂(2年)=大分=

九州大会の悔しさは甲子園で

 

 「この選手が打てばウチは勢いづく」と松尾篤監督が推す選手が飯塚和茂だ。1年の夏からレギュラーとして試合にでる実力者だが、秋の九州大会では無安打に終わった。原因は何かと突き詰めた時、「内角のボールが見えにくい」ことに気づいた。視力を測定すると右が0.7、左は1.2。「両目で視覚情報を素早く判断できいないことが分かった」

 

 ビジョントレーニングを勧められ、眼を鍛えた。最初は半信半疑だったが、徐々に動体視力がアップ。苦手だった低めの球を簡単に打ち返せるようになる。「全てビジョントレーニングの成果ではないと思うが、ハッキリ見えるようになった。ピッチャーの投げる球を見極められる」とスランプだった打撃が開眼した。「九州大会でチームの足を引っ張った。それが悔しい」と、一心不乱にバットを振った冬場を経て打撃を飛躍させた。打球が鋭く、落下点が伸びた。

 

 大きな手応えを得て甲子園に臨むが気負いはない。「いいバッターが多いので状況に応じたバッティングができればいい。どこからでも点が取れるのが自分たちの武器だと思っている」と話した。ただ、「自分のバットで試合を決めたい」との思いも強い。心中期するものがあるのだろう。

 

 

 (柚野真也)

 

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