2020県高校野球大会 仲間のために戦い、全力尽くした3年間 大分上野丘

2020/08/10
  • 高校野球

2020大分県高校野球大会

2回戦 上野丘4-8大分工業

1回戦 上野丘8-0由布(7回コールド)

 

 

 大会1週間前に骨折した主砲の梶原章吾(3年)のために「絶対に勝って、2回戦のグラウンドに立たせてやろう」と奮起した大分上野丘。1回戦・由布との試合は7回コールド勝ちを収めた。そして2回戦。チームメートの思いに支えられて出場した梶原を中心に、全員が気持ちを一つにして第3シードの大分工業に粘り強く食らいついた。負けはしたが、見るものの胸を熱くする激闘に会場が沸いた。

 

 試合は接戦となった。1回に先制されたが、すぐに気持ちを切り替えた。4回には4番・梶原の二塁打から同点とし、5回に再びリードを許したものの、すぐに追いついた。最後の夏を戦う3年生はもちろん、好投を続けた上坂一粋、2本の二塁打を放ち、チームに貢献した荒川将如など2年生も奮戦した。胸にあったのは「チームのために」。誰もが、自分のためではなく、チームのために、仲間のために戦い抜いた。

 

 9回に一挙3点を失い、突き放されたが、チームに悲壮感はなかった。「やることが明確になった。後ろの選手につなごうと声をかけた」(野仲貴博監督)。選手たちに諦めの姿勢は一片たりとも見受けられなかったが、勝ち越しの一打はついに最後まで出なかった。

 試合後、野仲監督は「チャンスを生かせていればという思いはある。だが、それは自分の責任。選手たちは本当によくやってくれた。大きく成長した姿を見ることができた」と選手たちをたたえた。

 

意地の一打を放った梶原章吾

 

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