県高校総体前特集 バスケットボール女子(1)明豊 全員バスケでつかむ、再び夏の頂点へ 【大分県】

2025/04/18
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 試合で光ったのは、平倉千春(3年)の存在感だ。杉山真裕実監督は「乗ると止まらないタイプ。前半は調子が悪かったが、(いつか良くなると)我慢して使い続けたことが功を奏した」と語る。また、ポイントガードの豊東苺子(2年)も県外遠征の経験を生かし、冷静な判断でゲームをコントロールした。こうした個の成長が、チームの厚みを増している。

 

 エースの自覚が芽生えた中島は、完全復帰を印象づけた。第3クオーター終盤に放った3点シュートは試合を決定づける一投となった。「まぐれです」と本人は冗談めかして笑ったが、そこには冷静な判断と勝負勘が確かにあった。「全員で勝ち取った優勝」と語る中島の謙虚な姿勢こそが、今の明豊の強さを象徴している。

 

 チームは新1年生の加入もあり、選手間の競争は激しさを増している。杉山監督は「シュート精度」「センター陣の育成」「戦術理解」などを今後の課題に挙げ、「総体までの1カ月でどこまで完成度を高められるかが鍵だ」と話す。指揮官は選手全員の成長を信じ、「全員で勝つチーム」への変貌を着々と進めている。

 

試合をつくるポイントガード豊東苺子

 

 

(柚野真也)

 

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