
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
バスケ
全国高校バスケットボール選手権大会県予選 決勝
別府溝部学園117-85日田
全国高校バスケットボール選手権(ウインターカップ)県予選で初めて決勝進出を果たした別府溝部学園は、前大会覇者の柳ケ浦、優勝候補筆頭の大分舞鶴という「大分を代表する強豪チーム」(末宗直柔コーチ)を相手に、2m5cmの長身センターのフセイン(1年)の活躍もあって勝利してきた。
一方の日田は、統率の取れた守備から速攻で点差を広げ、準々決勝で臼杵、準決勝で藤蔭を危なげなく退け、決勝進出を果たした。
この一戦の注目点は、日田が別府溝部学園のインサイド攻撃をいかに抑えるかに絞られた。準決勝で対戦した大分舞鶴は、フセインがゴール下でボールを持てないように押し出し、ボールを持てば二人でプレッシャーをかけ続け接戦に持ち込んだが、日田は攻守の切り替えが激しいトラジションゲームで得点の奪い合いを仕掛けた。末宗ACは、「舞鶴は守備的、日田は攻撃的にくるだろうとある程度は想定していたし、準備をしていた」と慌てることはなかった。
創部4年目で初優勝した別府溝部学園
第1クオーターは25-21の接戦となったが、第2クオーターでは「僕たちの持ち味である高さとスピードを発揮できた」とキャプテンの島袋琉太(3年)。ディフェンスリバウンドをフセインがもぎ取りロングスロー、島袋らガード陣が一気に相手コートに走り込み、次々に速攻を決めて点差を広げた。また、常に高いパフォーマンスを発揮できるように選手を頻繁に交代し、集中力を持続させたことも効果的だった。前半終了時点で22点差をつけ、後半も攻撃的バスケを展開し、117得点を奪って快勝した。
福岡の強豪校・福岡第一の選手として全国高校総体などに出場した末宗コーチを招聘(しょうへい)して2年目。県内外から有望選手を集め、今年4月にウガンダ出身のフセインら留学生が入部し、強化が実った。1年生の頃は部員が少なく、紅白戦もできない状況を経験した原川中(大分市)出身の鳥生竜之介(3年)は、「入学当初は不安だらけだったが、末宗ACが来てからメンバーもそろい、チームが一丸となって戦えるようになった。高校最後の年に全国大会に出場できて本当にうれしい。ウインターカップでは自分たちのバスケがどこまで通用するか楽しみ」と喜びをかみしめた。
末宗ACは、「これまで県内の強豪校を必死で追いかけてきたが、これからは追われる立場となる。プレッシャーはあるが大分県で勝つのは当たり前と言われるようになり、全国で勝てるチームをつくりたい」と次の目標に目を向けた。
ダンクシュートを決めるフセイン
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(柚野真也)
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