春の高校バレー県予選 女子 1セットも許さない完全優勝で東九州龍谷が22連覇
- 冬の全国大会
第74回全日本バレーボール高校選手権大会県代表決定戦
11月7日 昭和電工武道スポーツセンター
女子 決勝
東九州龍谷3-0大分商業
(25-18、25-23、26-24)
日本一を義務づけられたチームであっても、県予選を勝ち上がらなければその道は閉ざされる。全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)で2年ぶりの日本一を目指す東九州龍谷(東龍)のプレッシャーは相当なものだった。竹内誠二監督は「県予選は一番プレッシャーが掛かる。内容よりも結果。代表権を勝ち取ることが重要だった」と安堵(あんど)の表情を浮かべ、キャプテンの佐村真唯(3年)は、「日本一への第一歩となる試合でしっかり勝てた」と喜んだ。
結果だけを見れば、今大会も初戦から1セットも許さない完全優勝であったが、決勝は僅差の試合となった。第1セット序盤に5連続失点で大分商業にペースを握られると、佐村は「受け身になったら一気に飲まれる」と気迫のスパイクで攻めの姿勢を示し、チームを鼓舞した。するとエースの折立湖雪(同)、184cmの長身ミドルブロッカー飯山エミリ(2年)も呼応し得点を積み重ねた。ただ第1セットこそ25-18で物にしたが、その後は接戦が続いた。
ピンチを救ったのはセッターの新改星南(3年)だった。2年の佐村美怜に先発の座を譲ったが、「自分に出番が回ってきたら力を発揮できるように、準備をしていた」。試合の流れが相手に傾いた難しい場面で起用されると、強気のトスワークで流れを呼び戻した。第3セットの勝負どころではサービスエースを決め、勝利を引き寄せた。日本一に向けて県予選は通過点に過ぎないが、新改は「大分商業は強かった」と相手をたたえつつ、「東龍は絶対に勝たなければいけない」と語った。プライドを糧に女王が挑戦者を退けた。
試合の流れを呼び込んだ新改星南