県高校総体前特集 サッカー男子(4) 考える力が勝利を引き寄せる大分上野丘 【大分県】

2025/05/04
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 県高校総体まで1カ月を切った。新チームで最初の公式戦となった県高校新人大会を経て、4月に1年生が加わり、どのチームも熟成に余念がない。今企画では高円宮杯JFA U-18 OFAリーグ(1部)に参戦するチームを中心に現状と強化ポイントをチェックし、キャプテンに意気込みを聞いた。第4回は「考えるサッカー」を武器に躍進する大分上野丘。

 

【昨年度の主な成績】

高円宮杯JFA U-18 OFAリーグ(1部) 7位

県高校新人大会 3回戦敗退

全国高校選手権県予選 ベスト8

県高校総体 3回戦敗退

 

 昨年度の悔しさを胸に、大分上野丘が静かに力を蓄えている。OFAリーグ7位、県高校新人大会は3回戦敗退と結果を残せなかったが、今季は成長著しい。リーグ戦では強豪校を撃破するなど、チーム力が着実に上がっている。

 

 赴任2年目を迎える軸丸耕平監督が掲げるのは「考え続ける力」である。技術やフィジカルで他校に劣る分、戦術への理解度と柔軟性のある対応力で勝負する。相手に応じて形を変える可変性のあるサッカーを目指し、選手たちは日々ピッチ上で思考を重ねている。

 

 昨年と違い、突出した選手は少ないが、全体の底上げが進み、2・3年生全員に明確な役割がある。その中でチームの中心を担うのは、キャプテンの有村凌史郎(3年)。センターバックとして全体を見渡し、的確なコーチングでゲームを統率する。中盤には副キャプテンの高橋遼(同)を据え、堅実なプレーでチームのリズムをつくる。また、ストライカーの永路拓実(同)は昨季のエースを上回る得点力を見せ、ゴール前での泥くささが光る。クロスに走り込んで合わせるようなゴールを得意とし、フィニッシュの局面で違いを生む。

 

 目指すは「自分たちの色」を出すサッカー。ボールを保持し、ゲームを支配するスタイルが理想だ。高い対応力と考える力を武器に「番狂わせ」の主役となる可能性は十分にある。トーナメントの舞台で大分上野丘が示す変化と成長は注目だ。

 

チームの底上げに成功した

 

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