全国高校サッカー選手権大会県予選特集④ 大分南の高まる守備力、深まる自信

2020/09/23
  • 冬の全国大会

 高校サッカーで最も注目が集まる「全国高校サッカー選手権大会」の県予選が10月24日に幕を開ける。憧れの舞台を目指し、39校の精鋭たちが県代表の座をかけて戦う。今大会は本命不在、混戦が予想される。その中で2月の県高校新人大会、7月の県高校総体で結果を残し、シード権を獲得した4校に注目。1カ月後のラストバトルに向け、現状を分析した。

 

 派手さはないが確実に勝利を収める。全員がハードワークを徹底し、最後は相手より1点上回る戦いをするのが大分南だ。負けたら終わりのトーナメント。勝つことが大前提になる。「勝負にこだわる」三重野英人監督は、2月の県新人大会で準優勝したチームの良さを残し、今大会に向けて組織で勝てるチームを作っている。それは「新人大会は勢いで勝てるが、秋はそれだけでは勝てない」(三重野監督)と知っているからだ。

 

 新チームになって初めての公式大会となる県新人大会は、自分たちの実力を測るうえで良さを押し出すことが最良の策。収穫と課題を見つけ、その後のチーム作りに生かせることができるからだ。県高校総体も同じようなもの。しかし、全国選手権大会県予選は異なる。3年生にとって最後の大会であり、チームの集大成の場となる。

 

 勝つ確率を上げるためにできることは、相手の攻撃を抑え、相手の嫌がることを繰り返し、弱点を狙うこと。勝利の常とう手段だ。選手全員が労を惜しまずに守備をこなし、フィジカルに絶大な自信を持つ友永秀哉(3年)を中心に、堅守を土台とした鋭いカウンターに磨きをかける。シンプルな戦術のなかで平野守惟(3年)が効果的なアクセントを加え、縦への速攻のスピードにも緩急がつき、攻撃の厚みも出ている。

 

パワフルなプレーが持ち味の友永秀哉

 

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