
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
第98回全国高校サッカー選手権大会県予選
11月17日 決勝 昭和電工ドーム大分
大分 4-0 柳ケ浦
0-0前半
0-0後半
2-0延長前半
2-0延長後半
最終スコアがここまで開くとは、前半40分が終わった段階では想像もしなかった。それだけ、どちらに勝利が転がり込んでもおかしくない試合展開だった。大分は大会連覇を懸けて、柳ケ浦は昨年のリベンジを狙って。共にモチベーションが十分に高まった中で決勝を迎えた。
前半は柳ケ浦のプレスが機能した。豊富な運動量でタイトにマークし、ボールを奪うとシンプルに前線へつなぐ。大分がボールを保持できずに苦しんでいたのを尻目に、セットップレーから再三チャンスをつくった。前半17分のCKでは菊口和希(3年)のヘディングシュートがゴールを揺らすかに思えたが、GKの好セーブにより決定機を逃した。「前半のチャンスのどこかで得点できていれば」(有門寿監督)、結果は変わっていたかもしれない。
嫌な流れが続いた時間帯を無失点に抑えた大分は、時間の経過とともにボール保持率を上げていった。「相手の動きが良かった前半を抑えれば、後半は相手の運動量が落ち、自分たちのペースになると思っていた」と小野正和監督。上手く相手を引きつけ縦にパスを入れ、突っかけてきた相手をいなすようにサイドに展開する。相手を動かし体力を消耗させると同時に自分たちのリズムを生み出した。
嫌な流れを断ち切った守備も光った
昨年の全国高校選手権の主力が残り、新チームになってからも九州の強豪校や全国高校総体などで得た経験は大きかった。培った経験に基づいた試合運びやコントロール能力は、他校より抜けていた。重見柾斗をはじめ、菊地孔明や永松恭聖、佐藤芳紀ら3年生が状況をしっかり把握しながら、慌てて勝負せず、自分たちの時間を長く持たせる術を知る選手たちがいるのが大きい。この決勝でも、試合コントロールという面での差が勝負を分けたといえるだろう。
大分が延長前半3分に大神颯汰(3年)が先制点を奪い、その4分後に瀬藤聖人(3年)が追加点を奪うと勝負は決した。ボールを追う時間が多く、そこで体力を使う展開になった柳ケ浦に反撃の力は残っていなかった。延長後半には森山悠太(3年)らがだめ押し点を奪い、試合は終わった。小野監督は「優勝できたが全国で勝つためにはまだまだ」と厳しい言葉を並べたが、自信を持って言えることがある。「しっかりと状況判断し、最後まで集中して試合ができる力がある」
全国選手権では全国総体でのベスト16を越えるのが最低限のノルマとし、大分高校最高となる4強超えが目標となる。
2年連続11回目の優勝を飾った大分
準決勝の様子はこちらから
全国高校サッカー選手権県予選 PK勝利の柳ケ浦、苦しみながらたどり着いた決勝
(柚野真也)
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