三好ヴァイセアドラー 開幕連敗スタートも若手が台頭
- 大分三好ヴァイセアドラー
2020―21シーズンが開幕したバレーボールVリーグ。大分三好ヴァイセアドラーはホームで2試合を行い、J Tサンダーズ広島に連敗した。厳しいスタートとなった小川貴史監督は、「今季は(新型コロナウイルスの影響で)対外試合が少なく、外国人選手の合流が遅れ、チームの戦力が整っていない厳しい状況」と胸の内を明かしたが、若手の積極的な起用に関しては「可能性がある選手たち。仕掛けないとこの先に得るものはない」と先行投資し、昨季より9試合多くなった36試合の長丁場で結果を出すつもりだ。
J T広島との試合は、2試合ともセットカウントを取れずストレート負け。試合序盤の入りの悪さを引きずり、20点に達したのが1セットだけ。小川監督は「勝負に持ち込める点差に至っていない」と厳しく評価。サーブレシーブは安定していたが、相手の高いブロックを攻略できずに苦戦した。敗れた以上、収穫を見いだすのは難しいが、進境著しい若手の躍動が挙げられる。開幕戦は大卒ルーキーの井口直紀と古賀健太が、2試合目は井口と山田滉太が先発に名を連ねた。
セッターの井口は、「緊張はしなかったが、これまでやってきたことが出せなかった」と不満顔。クイックを使い、大胆なトスワークを見せたが、両サイドとのコンビネーションが合わないことを悔しがった。それでも中学の頃から同じチームでプレーしてきた古賀との連携は悪くなく、得点を重ねた。山田は身長175㌢と小柄だが、強烈なサーブとバックアタックで会場を湧かせ、上々のデビューを飾った。また、大卒2年目の川口喬も昨季以上に攻撃での存在感を示し、多くのチャンスに絡めている。外国人選手のコンディションが整っていない今こそ若手にとっては大きなチャンス。さらなる活躍が期待できそうだ。
開幕2試合とも先発出場したルーキー井口直紀