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バサジィ 開幕に向けて個人の能力を磨き、チーム力の上積みを図る

バサジィ 開幕に向けて個人の能力を磨き、チーム力の上積みを図る

 4月17日に新体制が発表され、チームの全体練習がスタートした。昨季はコロナ禍でスケジュールが流動的になり、腰を据えたチーム作りというよりは、対応力を求められたシーズンとなった。そのなかでリーグ戦を2年連続の2位で終了。伊藤雅範監督は「自分たちではどうすることもできない不確定要素があったなかで、できることに特化してチームを作った」と振り返る。今季も対外試合の規制があり、「全く他チームとの実戦の場がないままシーズンを迎える不安はあるが、昨季までに積み重ねたことをベースにやっていくしかない」と話す。

 

 昨季まで長い期間、主力としてコートに立った森洸と田村龍太郎、元日本代表の小曽戸允哉ら6選手がクラブを去ったものの、得点力の高い森村孝志が2季ぶり、GK村山竜三が6季ぶりに復帰し、スペインでプレー経験のあるベテラン荒牧太郎を獲得。保有選手の数では例年より少ない12選手となったが、野口茅斗ら下部組織の選手で補填(ほてん)しながらシーズンを戦う。

 

2季ぶりに復帰した森村孝志

 

 総合的に見れば今季の編成は、昨季までと変わらない。力をつけた日本代表経験者の矢沢大夢と小門勇太に、吉田圭吾、山田凱斗ら20代半ばの選手の成長を促しながら、仁部屋和弘や芝野創太といった計算できる実力者が骨格となる。大きな上積みはないが、ほころびも少ないといった印象。ベースとなる堅守を継続し、攻撃は「カウンターとセットプレーの精度を上げたい。序盤戦は手探りとなるが、少しずつ変化を加えながら今季のチームに合った戦い方を見つけ出したい」と伊藤監督。

 

 開幕を前にキャプテンの吉田が日本代表候補としてトレーニングキャンプに招集されたことは、チームにいい刺激を与えている。伊藤監督は「まずは個人の能力が上がらないと強いチームは作れない。バランサーよりスペシャリスト。自分の強みを持った選手が集まった集団を作りたい」と話す。

 期待と不安が入り交じるなかで、これまで積み上げてきた組織に、いかなる個性が上積みを加えるのか。新チームとなって試合経験はほとんどなく、ぶっつけ本番。昨季同様に対応力と修正力で上位を狙う。

 

ベースとなる堅守を継続し、個人の力を上乗せする

 

 

(柚野真也)