トリニータ ベンチメンバー活躍の陰に“修行”あり

2018/11/21
  • 大分トリニータ

 大分トリニータJ1昇格報告会でサポーターの喜ぶ姿をうれしそうに眺めていた。選手を背にしたバックスクリーンに今季の名場面の映像が流れ、サポーターと一緒に選手やスタッフが振り向いて見ていた時に修行智仁だけ前を向いていた。

 

 「サポーターも選手もみんな笑顔だった。選手として大分でやれることはもうない。この4年間で全てやり切った。その覚悟でこの1年を過ごしてきた」

 

 契約満了に伴い、今季でトリニータを去る。今季の出場記録はなかったが、メンタルリーダーとして、自分のこと以上にチームのことを考えた。勝利の裏にベテランGKの支えがあったことは間違いない。

 

 今季の大分の特徴として、途中交代の選手や出場機会に恵まれていなかった選手が活躍し、チームに勢いをつけた。41節の金沢戦で決勝点を決めた川西翔太は途中出場だったし、その試合で先発した岩田智輝は25節から、前田凌佑は26節から先発に定着したが、それまでほとんど試合に絡めずにいた。本人たちが腐らず努力した結果であるが、気持ちが折れそうなときに支えたのが修行だった。

 

 岩田は「シュウさん(修行)がいなかったら今の自分はない」と言い切り、前田も影響を受けた一人で「どんな状況でも練習でベストを尽くし、常に試合に出る準備をしている姿を見てきた」。川西は「チームがお前を必要とするときが必ず来ると言われメンタルを維持できた」と修行の一言に救われたと言う。

 

メンタルリーダーとしてチームを支えた修行智仁

 

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